![]() Il−17ra−il−17rbアンタゴニストおよび該アンタゴニストの使用
专利摘要:
本発明は、インターロイキン−17リガンドおよび受容体ファミリーメンバーに、そしてIL−17受容体AおよびIL−17受容体Cが、生物学的に活性であるヘテロマー受容体複合体を形成するという発見に関する。IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体、ならびに多様な使用法を開示する。 公开号:JP2011514335A 申请号:JP2010547641 申请日:2009-02-20 公开日:2011-05-06 发明作者:コモー,マイケル・アール;トッカー,ジョエル・イー;ブデルスキー,アリソン・エル 申请人:アムジェン インコーポレイテッド; IPC主号:C07K16-00
专利说明:
[0001] 関連出願に対するクロスリファレンス 本出願は、35U.S.C.§119に基づいて、2009年1月20日出願の米国仮出願第61/145,901号および2008年2月12日出願の米国仮出願第61/066,538号の優先権を主張し、これらの出願は本明細書に援用される。] [0002] 発明の分野 本発明は、インターロイキン−17リガンドおよび受容体ファミリーメンバー、ならびにIL−17受容体AおよびIL−17受容体Bが生物学的に活性であるヘテロマー複合体を形成するという発見に関する。IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のアンタゴニストおよび使用法を開示する。] 背景技術 [0003] インターロイキン−17ファミリーは、IL−17A〜IL−17Fと称される、6つの構造的に関連するサイトカインのグループであり、免疫反応の制御に重要である。一次構造レベルでは、C末端領域中に最大の類似性があるようであり、該領域は、4つの保存されるシステイン残基を含有する(Kawaguchiら, J. Allergy Clin Immunol 114:1265, 2004; KollsおよびLinden, Immunity 21:467, 2004に概説される)。IL−17Fの結晶構造が決定されてきており、そしてシステインノットファミリー増殖因子と構造的特徴を共有することが見出されてきており(Hymowitzら, 2001,EMBO J. 20:5532−5341)、該増殖因子は、ホモ二量体性およびヘテロマー性対構造の両方を通じて結合し、そしてシグナルを伝達する、ホモ二量体性リガンドのグループである(Luら, 2005, Nat. Rev. Neurosci. 6:603−614; Barker, 2004, Neuron 42:529−533)。] [0004] IL−17受容体(IL−17R)はまた、関連するI型膜貫通タンパク質のファミリーを形成する。このファミリーの5つの異なるメンバーが同定されてきており(IL−1RA〜IL−1RE)、このうちいくつかはまた、デコイ受容体として作用しうる可溶性型を含む、選択的スプライシングも示す(KollsおよびLinden, 上記; Moseleyら, Cytokine Growth Factor Rev. 14:155, 2003)。IL−17RAは、リガンドとは独立に、多量体化可能であり、そしてIL−17RCと一緒に、生物学的に活性であるヘテロマー受容体を形成することが示されてきている(Toyら, J Immunol. 177:36; 2007)が、他のヘテロマーIL−17R複合体が形成される可能性(膜貫通型または可溶性型いずれか)、およびあるとすれば、生じる生物学的活性は、以前には未知であった。本発明の多様な態様のこの側面および他の側面を提供する。] 先行技術 [0005] Kawaguchiら, J. Allergy Clin Immunol 114:1265, 2004 KollsおよびLinden, Immunity 21:467, 2004 Hymowitzら, 2001,EMBO J. 20:5532−5341 Luら, 2005, Nat. Rev. Neurosci. 6: 603−614 Barker, 2004, Neuron 42:529−533 Moseleyら, Cytokine Growth Factor Rev. 14:155, 2003 Toyら, J Immunol. 177:36; 2007] 課題を解決するための手段 [0006] 本明細書に用いるセクション見出しは、構成目的のみのためであり、そして記載する主題を限定するとは見なされないものとする。 組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、組織培養および形質転換、タンパク質精製等に関して、標準技術を用いてもよい。製造者の仕様書にしたがって、または当該技術分野で一般的に達成されるように、または本明細書に記載するように、酵素反応および精製技術を実行してもよい。当該技術分野に周知の慣用的方法にしたがって、そして本明細書全体で引用されそして論じられる、多様な一般的なおよびより特定の参考文献に記載されるように、以下の方法および技術を一般的に行ってもよい。例えば、任意の目的に関して本明細書に援用される、Sambrookら, 2001, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第3版, Cold Spring Harbor Laboratory Press,ニューヨーク州コールドスプリングハーバーを参照されたい。特定の定義が提供されない限り、本明細書に記載する分析化学、有機化学、ならびに医学および薬学的化学と関連して用いられる用語、ならびにこうした化学の実験法および技術は、当該技術分野に周知であり、そして一般的に用いられるものである。化学合成、化学分析、薬学的調製、配合、ならびに送達および患者の治療に、標準的技術を用いてもよい。] [0007] IL−17RAの性質決定、クローニング、および調製は、例えば、本明細書にその全体が援用される、2000年6月6日発行のUSPN 6,072,033に記載される。ヒトIL−17RAのアミノ酸配列は、USPN 6,072,033の配列番号10に示される(GenBank寄託番号NM 014339)。ヒトIL−17RAは、ほぼアミノ酸27および28の間に、予測される切断部位を持つ、N末端シグナルペプチドを有する。シグナルペプチドに、293アミノ酸の細胞外ドメイン、21アミノ酸の膜貫通ドメイン、および525アミノ酸の細胞質テールが続く。本発明の方法で有用であるヒトIL−17RA(huIL−17RA)の可溶性型には、細胞外ドメイン(残基1〜320またはシグナルペプチドを除く残基28〜320)またはIL−17Aに結合する能力を保持する、細胞外ドメインの断片が含まれる。本発明で有用なIL−17RAの他の型には、USPN 6,072,033により詳細に記載されるように、IL−17Aに結合する能力を保持する天然IL−17RAに少なくとも70%〜99%の間のアミノ酸同一性を有する突然変異タンパク質(mutein)および変異体が含まれる。] [0008] Tianら, Oncogene 19:2098(2000)に開示されそして記載されるものなどの、IL−17受容体B(IL−17RB)および多くのアイソフォームが当該技術分野に知られる。さらなる例には、限定されるわけではないが、GenBank寄託番号NM 018725などの公共データベース上で入手可能な配列が含まれる。さらに、以下に記載するように、IL−17RBにはまた、生物学的活性断片および/または変異体も含まれてもよい。] [0009] IL−17RAは、IL−17RBと会合して、生物学的に活性である(すなわち、リガンドの結合に際して、受容体複合体が活性化され、そして発現されている細胞内部にシグナルを伝達し、mRNAの誘導、サイトカイン分泌、細胞の形態または活性化状態の変化等の生物学的活性を生じる)、ヘテロマー受容体複合体を形成する。ヘテロマー受容体複合体の各メンバーは、その「構成要素」または「サブユニット」と称される。本明細書において、「IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体」(または「ヘテロマー受容体複合体」)は、少なくともIL−17RAおよびIL−17RBを含む複合体を指し;さらなるサブユニットまたは構成要素もまた、ヘテロマー受容体複合体の一部を形成してもよい。] [0010] したがって、本発明の特定の側面は、IL−17RAとIL−17RB(および/またはさらなる受容体サブユニット)の会合を遮断し、そしてそれによって機能する受容体複合体(活性化されることが可能な受容体複合体)の形成を防止するための剤(例えば以下に記載するような抗原結合タンパク質)および方法に関する。本発明の他の側面は、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体、あるいはそのサブユニットまたは構成要素に結合し、そしてリガンド(すなわちIL−25)の結合およびそれに続く受容体複合体の活性化を阻害するアンタゴニストに関する。本発明のさらにさらなる側面は、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体またはそのサブユニットに結合し、そして活性化が起こるのを防止するアンタゴニストに関する。機能する受容体複合体が形成され、そして/または活性化されるのを防止すると、シグナル伝達が減少するかまたは防止され、そしてIL−17RA/IL−17RB活性化の下流の炎症促進性効果が減少するであろう。こうした方法およびアンタゴニストは、IL−17/IL−17R経路によって影響を受ける多様な炎症および自己免疫障害の治療に有用であろう。本発明の態様は、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のアンタゴニストまたはアゴニストをスクリーニングし、そして/またはIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を発現する細胞を同定する、in vitroアッセイに有用である。] [0011] さらに、IL−17RAおよびIL−17RBはどちらも、機能するIL−25受容体複合体を形成するのに必要であるという知識は、IL−25の生物学的活性を阻害するかまたはアンタゴナイズする際に有用なさらなる剤(抗原結合タンパク質など)につながる。例えば、受容体複合体の1以上のサブユニットに結合し(例えばIL−17RAに結合する抗体、またはIL−17RBに結合する抗体)、そしてIL−25による受容体複合体の結合または活性化を阻害する、抗原結合タンパク質は、IL−25の有用なアンタゴニストであろう。] [0012] いくつかの態様において、本発明のアンタゴニストは、「単離された」または「実質的に純粋な」(または「実質的に均質な」)分子である。用語「単離された分子」(分子が、例えば、ポリペプチド、ペプチド、または抗体である場合)は、起源または由来する供給源によって、(1)天然状態で付随している天然会合構成要素と会合していないか、(2)同じ種由来の他の分子を実質的に含まないか、(3)異なる種の細胞によって発現されているか、あるいは(4)天然には存在しない、分子である。したがって、化学的に合成された、または該分子が天然に生じる細胞とは異なる細胞系において合成された「分子」は、天然会合構成要素から「単離されて」いるであろう。] [0013] 分子はまた、当該技術分野に周知の精製技術を用いた単離によって、天然に会合する構成要素を実質的に含まないようにされてもよい(すなわち「精製された」タンパク質)。当該技術分野に周知のいくらかの手段によって、分子純度または均一性をアッセイしてもよい。例えば、当該技術分野に周知の技術を用いて、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用い、そしてゲルを染色してポリペプチドを視覚化することで、ポリペプチド試料の純度をアッセイしてもよい。特定の目的のために、HPLCまたは精製のため当該技術分野に周知の他の手段を用いることによって、より高度の解像度を提供してもよい。] [0014] 「単離された」アンタゴニスト(すなわちタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、または抗体)は、天然状態で通常会合する物質の少なくともある程度を伴わず、1つの態様において、所定の試料中、総タンパク質の少なくとも重量約5%、別の態様において、少なくとも約50%を構成する。「実質的に純粋な」タンパク質は、総タンパク質の少なくとも重量約75%、詳細には少なくとも約80%、そして特に詳細には少なくとも約90%を構成する。定義には、異なる生物中の1つの生物または宿主細胞からのタンパク質の産生が含まれる。あるいは、増加した濃度レベルでタンパク質が作製されるように、タンパク質は、誘導性プロモーターまたは高発現プロモーターの使用を通じて、通常見られるより有意により高い濃度で作製されてもよい。] [0015] これらは、本明細書に記載する本発明の多様な態様の多くの側面のごく一部である。] 図面の簡単な説明 [0016] 図1は、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの気道過敏反応性に対する効果を例示するグラフである。白抜きの丸は、MSAおよびMuFcを投与されたマウス(N=4)において得られた結果を示し;白抜きの正方形は、IL−25およびMuFcを投与されたマウス(N=3)において得られた結果を示し;黒塗りの三角形は、IL−25およびM751を投与されたマウス(N=3)において得られた結果を示す。 図2は、実質的に実施例11に記載するように調製されたウェスタンブロットを示す。レーン1および4は、分子量マーカーを含有する。パネルAは、抗IL−17RAでブロッティングされ、パネルBは抗HISでブロッティングされた。レーン2は、IL−17RA:HIS陽性対照を示し、レーン3は、IL−17RB:FcでIL−17RA:HISを沈殿させた結果を示す。レーン5は、IL−17RD:HIS陽性対照を示し、レーン6は、IL−17RD:HISがIL−17RB:Fcでは沈殿不能であることを示す。 図3は、実施例14の実験1由来のOVA喘息モデルにおけるマウスの気道過敏性(AHR)を例示するグラフである。増加する濃度のメタコリンにマウスを曝露し、そしてベースラインより高いPENH変化±SEMを計算した。 図4は、実施例14に記載するようなOVA喘息モデルにおけるマウスの肺抵抗性(RL)を例示する。各治療群に関する曲線下の平均気道抵抗性(R)面積(AUC)±SEMを示す。図4aは実験2由来の結果を示し、4bは実験3由来の結果を示す。 図5は、実施例14の実験1に記載するような気管支肺胞洗浄液(BALF)細胞性の分析を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来のBALF細胞性を示す。Dunnの多重比較検定とともにノンパラメトリック一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図5は、実施例14の実験1に記載するような気管支肺胞洗浄液(BALF)細胞性の分析を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来のBALF細胞性を示す。Dunnの多重比較検定とともにノンパラメトリック一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図5は、実施例14の実験1に記載するような気管支肺胞洗浄液(BALF)細胞性の分析を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来のBALF細胞性を示す。Dunnの多重比較検定とともにノンパラメトリック一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図6は、図5と類似であるが、実施例14の実験2由来の結果を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。Bonferroniの多重比較検定とともに一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図6は、図5と類似であるが、実施例14の実験2由来の結果を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。Bonferroniの多重比較検定とともに一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図6は、図5と類似であるが、実施例14の実験2由来の結果を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。Bonferroniの多重比較検定とともに一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図7は、実施例14の実験3由来の結果を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来のBALF細胞性を示す。Dunnの多重比較検定とともにノンパラメトリック一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図7は、実施例14の実験3由来の結果を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来のBALF細胞性を示す。Dunnの多重比較検定とともにノンパラメトリック一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図7は、実施例14の実験3由来の結果を示す。示す結果は、総BALF(4a)、白血球、(4b)好酸球、(4c)好中球、(4d)リンパ球、および(4e)マクロファージである。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来のBALF細胞性を示す。Dunnの多重比較検定とともにノンパラメトリック一方向ANOVAを用いて、統計分析比較を行った(*p<0.05)。 図8は、OVA喘息モデルにおけるマウス由来のBALF IL−13濃度を例示する。実施例14に記載するように、3つの別個の実験において、ELISAによって、個々のマウス由来のBALF試料におけるIL−13濃度を測定した:(a)実験1、(b)実験2、(c)実験3。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来の値を示す。水平線は群の平均を示す。一方向ANOVAを用いて、群間の比較を行った。*p<0.05。 図8は、OVA喘息モデルにおけるマウス由来のBALF IL−13濃度を例示する。実施例14に記載するように、3つの別個の実験において、ELISAによって、個々のマウス由来のBALF試料におけるIL−13濃度を測定した:(a)実験1、(b)実験2、(c)実験3。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来の値を示す。水平線は群の平均を示す。一方向ANOVAを用いて、群間の比較を行った。*p<0.05。 図9は、OVA喘息モデルにおけるマウス由来のBALF IL−5濃度を示す。実施例14に記載するように、3つの別個の実験において、ELISAによって、個々のマウス由来のBALF試料におけるIL−5濃度を測定した:(a)実験1、(b)実験2、(c)実験3。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来の値を示す。水平線は群の平均を示す。一方向ANOVAを用いて、群間の比較を行った。*p<0.05。 図9は、OVA喘息モデルにおけるマウス由来のBALF IL−5濃度を示す。実施例14に記載するように、3つの別個の実験において、ELISAによって、個々のマウス由来のBALF試料におけるIL−5濃度を測定した:(a)実験1、(b)実験2、(c)実験3。各黒塗りの円は、1匹のマウス由来の値を示す。水平線は群の平均を示す。一方向ANOVAを用いて、群間の比較を行った。*p<0.05。 図10は、実施例14に記載するように、(a)実験1、(b)実験2、(c)実験3において、ELISAによって決定した、OVA喘息モデルにおける個々のマウスのIgEの血清濃度を例示する。各マウスの血清IgE濃度を黒塗りの円で示す。水平線は群の平均を示す。一方向ANOVAを用いて、群間の比較を行った。*p<0.05。 図10は、実施例14に記載するように、(a)実験1、(b)実験2、(c)実験3において、ELISAによって決定した、OVA喘息モデルにおける個々のマウスのIgEの血清濃度を例示する。各マウスの血清IgE濃度を黒塗りの円で示す。水平線は群の平均を示す。一方向ANOVAを用いて、群間の比較を行った。*p<0.05。 図11は、実施例14の実験3に記載するようなOVA喘息モデルにおけるマウス群由来の肺病歴スコアを示す。統計的比較のため、対応のないt検定を用いる、*p<0.0001。] 図1 図11 図2 図3 図4 図4a [0017] 1.IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト IL−17RAは、IL−17RBと会合して、生物学的に活性である(すなわち、リガンドの結合によって活性化された際、シグナルを細胞に伝達し、細胞の生物学的活性の変化、例えばmRNAの誘導、サイトカインの分泌、細胞の形態または活性化状態の変化等を生じる)、ヘテロマー受容体複合体を形成する。IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体は、細胞の細胞外膜上のヘテロマー受容体複合体として提示される、少なくともIL−17RAおよびIL−17RBタンパク質の会合(限定されるわけではないが、タンパク質−タンパク質相互作用など)と定義される。このヘテロマー受容体複合体は、最低でも、IL−25シグナル伝達、すなわち、IL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化に必要である。IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体は、さらに、さらなるタンパク質(すなわち「アクセサリータンパク質」)を含んでもよいことが理解される。例えば、Act−1として知られるシグナル伝達分子は、IL−17Aシグナル伝達カスケードの一部であり、そして最近の証拠によって、該分子は、IL−25シグナル伝達にもまた関与しうることが示されている(Claudioら, J. Immunol. 182:1617, 2009; Swaidaniら, J. Immunol. 182:1631, 2009)。IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体活性化は、限定されるわけではないが、IL−25(IL−17E)などのIL−17リガンドファミリーメンバーの結合によって達成される。IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体活性化には、限定されるわけではないが、細胞内シグナル伝達カスケード(単数または複数)の開始、ならびに遺伝子転写および翻訳などの下流事象が含まれる。] [0018] 複数の態様は、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を形成する際のサブユニット(すなわちIL−17RAおよびIL−17RBおよび/またはアクセサリータンパク質)の会合を阻害する抗原結合タンパク質を含むアンタゴニスト、ならびにIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体またはそのサブユニットへのリガンド(すなわちIL−25)の結合を阻害するアンタゴニスト(すなわち抗原結合タンパク質)に関する。さらなる態様は、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の1以上のサブユニットに結合し、そして複合体のサブユニットの会合、該複合体へのリガンドの結合、または該複合体の活性化を防止する、コンホメーション変化を生じる、アンタゴニスト(抗原結合タンパク質を含む)に関する。] [0019] 「抗原結合タンパク質」は、本明細書において、同定されたターゲットタンパク質(例えば、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のサブユニット、またはヘテロマー受容体複合体自体)に特異的に結合するタンパク質である。「特異的に結合する」は、抗原結合タンパク質が、別のタンパク質に対してより、同定されるターゲットタンパク質に対して、より高いアフィニティを有することを意味する。典型的には、「特異的に結合する」は、平衡解離定数が、<10−7〜10−11M、または<10−8〜<10−10M、または<10−9〜<10−10Mであることを意味する。] [0020] 抗原結合タンパク質には、本明細書に多様に定義されるように、同定されたターゲットタンパク質に特異的に結合する抗体、またはその断片、ならびに同定されたターゲットタンパク質に特異的に結合するペプチドまたはポリペプチドが含まれる。IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の形成を阻害するか、あるいは該複合体へのリガンドの結合またはそれによるシグナル伝達を阻害する、抗原結合タンパク質は、本明細書において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストと称される。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの態様は、したがって、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の任意の部分に(すなわち複合体自体にまたはそのサブユニットに)結合し、そして受容体活性化を阻害しうる。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト属の亜属は、本明細書に多様に定義するような抗体、ならびにペプチドおよびポリペプチドを含む。] [0021] 受容体を活性化することまたは受容体の活性化は、本明細書において、限定されるわけではないが、受容体:リガンド相互作用などの、膜に結合した受容体への分子の結合に反応した、1以上の細胞内シグナル伝達経路(単数または複数)および細胞内シグナルの伝達(すなわちシグナル伝達)の関与と定義される。シグナル伝達は、本明細書において、1つの物理的または化学的形式から別のものへの変換による、シグナルのリレー;例えば、細胞生物学において、細胞が細胞外シグナルを反応(サイトカイン分泌、細胞の増殖または活性化状態の変化など)に変換することによるプロセスである。] [0022] 「阻害」は、少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%の、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の活性の減少、例えば、ヘテロマー受容体複合体形成の減少、ヘテロマー受容体複合体(またはその少なくとも1つのサブユニット)へのリガンド(すなわちIL−17A IL−17Fおよび/またはIL−25)結合の減少、またはIL−17A、IL−17Fおよび/またはIL−25などのリガンドに反応した生物学的活性(すなわちサイトカイン分泌刺激、細胞の数または活性化状態の変化、あるいは他の生物学的影響)の減少として測定可能である。1つの態様において、本発明のアンタゴニストは、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体活性を減少させ;別の態様において、本発明のアンタゴニストは、少なくとも35%、45%、55%、65%、75%、85%、95%またはそれより多く、活性を阻害する。] [0023] 限定されるわけではないが、本明細書に記載する免疫共沈降法などの当該技術分野に知られる任意の手段によって、ヘテロマー受容体複合体の形成阻害を測定してもよい。他の例には、フォルスター共鳴エネルギー転移(FRET)分析、および当該技術分野に知られ、そしてリガンド/受容体相互作用を定量的にまたは定性的に分析するのに使用可能である他の方法が含まれる。また、FACS、EIA、RIA、前述のアッセイ、ならびに本明細書記載のものおよびUSSN11/906,094に記載されるものを含む、2以上の分子の相互作用を評価するために当該技術分野に知られる方法によって、リガンド結合の阻害を測定することも可能である。] [0024] さらに、限定されるわけではないが、遺伝子転写の上方制御(例えば、IL−5、IL−13、エオタキシン、MCP−1、および/またはIL−17RBmRNAのレベル増加)および/または遺伝子翻訳の上方制御、ならびに/あるいはIL−5および/またはIL−13ならびにIL−17RAおよび/またはIL−17RBを発現する任意の細胞から放出されることが当該技術分野に知られる任意の他の炎症促進性仲介因子を含む、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の活性化と関連する多様な因子の放出などの、生物学的に適切な読み取り値(単数または複数)によって測定されるようなIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のIL−25活性化の喪失として、「阻害」を測定してもよい。さらなる生物学的に適切な読み取り値には、生物学的試料中の細胞の数および/または外観の変化(気管支肺胞洗浄液試料中の細胞性の増加、杯細胞過形成および/または肺組織試料中の血管/血管周囲の炎症)が含まれる。] [0025] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの他の態様は、IL−17RAに結合する、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに関する。1つの態様において、アンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のサブユニットの会合を部分的に阻害するかまたは完全に阻害し、そしてそれによって、ヘテロマー受容体複合体の形成を防止する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体へのIL−25の結合を遮断する必要はない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体への(またはそのサブユニットへの)IL−25の結合を遮断してもよい。] [0026] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストのさらなる態様は、IL−17RBに結合する、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに関する。1つの態様において、アンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のサブユニットの会合を部分的に阻害するかまたは完全に阻害し、そしてそれによって、ヘテロマー受容体複合体の形成を防止する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体へのIL−25の結合を遮断する必要はない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体への(またはそのサブユニットへの)IL−25の結合を遮断してもよい。] [0027] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストのさらなる態様は、ヘテロマー受容体複合体に結合するものを含む、IL−17RAおよびIL−17RB両方に結合するIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに関する。1つの態様において、アンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のサブユニットの会合を部分的に阻害するかまたは完全に阻害し、そしてそれによって、ヘテロマー受容体複合体の形成を防止する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体へのIL−25の結合を遮断する必要はない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体への(またはそのサブユニットへの)IL−25の結合を遮断してもよい。] [0028] 上記のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの多様な態様には、IL−17RA、またはIL−17RB、またはヘテロマー受容体複合体に結合し、そしてヘテロマー受容体複合体のサブユニットの会合を立体的に阻害するかまたは妨害し、それによってIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体形成を防止する、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが含まれる。ヘテロマー受容体複合体サブユニットの会合の立体的妨害の一例では、サブユニットと受容体複合体の他のサブユニットとの会合に必要な部位で、またはアンタゴニストの空間的配置がヘテロマー受容体複合体サブユニットの会合を防止する部位の十分に近くで、サブユニットへのアンタゴニストの結合が生じる。あるいは、上述のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの多様な態様には、IL−17RA、またはIL−17RB、またはヘテロマー受容体複合体に結合し、そしてヘテロマー受容体複合体のサブユニットの1以上においてコンホメーション改変を誘導し(または防止し)、それによって、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の形成を阻害する、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが含まれる。ヘテロマー受容体複合体サブユニットの会合を防止するコンホメーション変化の一例では、サブユニットへのアンタゴニストの結合は、そのサブユニットと受容体複合体の他のサブユニットとの会合に必要な部位から遠位であってもよい部位で起こり、そして該サブユニットと他のサブユニットの会合を防止するかまたはサブユニットの会合に必要なコンホメーション変化を防止する、サブユニットのコンホメーション変化を引き起こす。同様に、上述のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの多様な態様には、IL−17RA、またはIL−17RB、またはヘテロマー受容体複合体に結合し、そしてコンホメーション改変を誘導して(または防止して)、シグナル伝達を阻害するかまたはヘテロマー受容体複合体によるシグナル伝達を立体的に妨害する、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが含まれる。] [0029] 別の態様において、上述の多様なIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストには、IL−17RA、またはIL−17RB、またはヘテロマー受容体複合体に結合し、そしてヘテロマー受容体複合体(またはそのサブユニット)にコンホメーション改変を誘導し、そしてそれによって、IL−25(または別のリガンド)のIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体への結合を阻害する、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが含まれる。該態様には、IL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に結合し、そしてIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体へのリガンド(IL−25など)の結合を立体的に妨害するかまたは阻害する、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストがさらに含まれる。本態様にやはり含まれるのは、IL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に結合し、そして受容体複合体のシグナル伝達経路を(部分的にまたは完全に)阻害し、それによって、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を通じたシグナル伝達を阻害するアンタゴニストである。] [0030] さらなる別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、リガンド(すなわちIL−17A、IL−25など)に結合し、そしてIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を通じたシグナル伝達を阻害する。こうしたアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の1つのサブユニットへの、または1つのこうしたサブユニットより多いサブユニットへの結合を阻害することによって、作用してもよい。したがって、例えば、アンタゴニストは、リガンドが第一の受容体サブユニットに結合するのを可能にするが、リガンドまたは第一の受容体サブユニットいずれかへの第二の受容体サブユニットの相互作用を防止してもよい。こうした阻害は、上述のように、例えば、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を通じたシグナル伝達を(部分的にまたは完全に)阻害する方式での、結合の立体的妨害、コンホメーション改変の誘導等によって、生じてもよい。] [0031] 1.1IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト:抗体 IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの態様は、本明細書に多様に定義するように、抗体、またはその断片を含む。したがって、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストには、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、ディアボディ、ミニボディ、ドメイン抗体、合成抗体(本明細書において、ときに、「抗体模倣体」と称される)、キメラ抗体、ヒト化抗体、完全ヒト抗体、抗体融合体(ときに、「抗体コンジュゲート」と称される)、ならびにこれらの断片が含まれる。] [0032] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体はまた、ラクダ(camels)およびラマ(llamas)で見られるものなどの、2つの重鎖の二量体を含み、そして軽鎖をまったく含まない、単一ドメイン抗体も含んでもよい(例えば、Muldermansら, 2001, J. Biotechnol. 74:277−302; Desmyterら, 2001, J. Biol. Chem. 276:26285−26290を参照されたい)。] [0033] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、四量体またはその断片を含んでもよい。各四量体は、典型的には、ポリペプチド鎖の2つの同一の対で構成され、各対は、1つの「軽鎖」(典型的には約25kDaの分子量を有する)および1つの「重鎖」(典型的には約50〜70kDaの分子量を有する)を有する。各鎖のアミノ末端部分には、抗原認識に主に関与する可変領域が含まれる。各鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能に主に関与する定常領域を明示する。ヒト軽鎖は、カッパおよびラムダ軽鎖と分類される。重鎖は、ミュー、デルタ、ガンマ、アルファ、またはイプシロン鎖と分類され、そしてこれらは、抗体のアイソタイプを、それぞれ、IgM、IgD、IgG、IgA、およびIgEと定義する。IgGは、限定されるわけではないが、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4を含む、いくつかのサブクラスを有する。IgMサブクラスには、限定されるわけではないが、IgM1およびIgM2が含まれる。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体には、こうしたアイソタイプすべてが含まれる。例示的な目的のため、抗体断片には、限定されるわけではないが、F(ab)、F(ab’)、F(ab’)2、Fv、および一本鎖Fv断片(scfv)、ならびに一本鎖抗体が含まれる。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、前述の例のいずれを含んでもよい。] [0034] 抗体の構造は当該技術分野に周知であり、そしてここで繰り返す必要はないが、例として、重鎖および軽鎖の可変領域は、典型的には、相補性決定領域またはCDRとも呼ばれる、3つの超可変領域によって連結された比較的保存されたフレームワーク領域(FR)の同じ一般構造を示す。CDRは、抗体(または本明細書に概略するような抗原結合タンパク質)の超可変領域であり、抗原認識および結合に関与する。各対の2つの鎖由来のCDRは、フレームワーク領域によって並列され、特定のエピトープに結合することが可能になる。N末端からC末端まで、軽鎖および重鎖はどちらも、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含む。いくつかの態様において、各ドメインへのアミノ酸の割り当ては、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interestの定義にしたがってもよい。Chothiaら, 1987, J. Mol. Biol. 196:901−917; Chothiaら, 1989, Nature 342:878−883を参照されたい。] [0035] 「相補性決定領域」または「CDR」は、本明細書において、抗原結合のための主な表面接触点を構成する、結合タンパク質領域を指す。本発明の結合タンパク質は、6つのCDR、例えば1つの重鎖CDR1(「CDRH1」)、1つの重鎖CDR2(「CDRH2」)、1つの重鎖CDR3(「CDRH3」)、1つの軽鎖CDR1(「CDRL1」)、1つの軽鎖CDR2(「CDRL2」)、1つの軽鎖CDR3(「CDRL3」)を有してもよい。CDRH1は、典型的には、約5〜約7アミノ酸を含み、CDRH2は、典型的には、約16〜約19アミノ酸を含み、そしてCDRH3は、典型的には、約3〜約25アミノ酸を含む。CDRL1は、典型的には、約10〜約17アミノ酸を含み、CDRL2は、典型的には、約7アミノ酸を含み、そしてCDRL3は、典型的には、約7〜約10アミノ酸を含む。] [0036] 最低限、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、IL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に特異的に結合する、軽鎖または重鎖可変領域のすべてまたは一部、あるいは軽鎖および重鎖可変領域両方のすべてまたは一部を含む。可変領域の断片(すなわち「一部」)の例は、CDRを含む。言い換えると、最低限、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、可変領域の少なくとも1つのCDRを含み、ここでCDRは、IL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に特異的に結合する。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、少なくとも2つ、または少なくとも3つ、または少なくとも4つ、または少なくとも5つ、または少なくとも6つすべての、可変領域(単数または複数)のCDRを含み、ここでCDRの少なくとも1つは、IL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に特異的に結合する。CDRは、重鎖または軽鎖由来であってもよいし、そして各鎖内の3つのCDRの任意の1つであってもよく、すなわちCDRは、各々、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2およびCDRL3から独立に選択される。] [0037] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体の態様は、有用なCDR(単数または複数)を移植する足場構造を含んでもよい。いくつかの態様には、ヒト化抗体のためのヒト足場構成要素が含まれる。1つの態様において、足場構造は伝統的な四量体抗体構造である。したがって、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体の態様には、重鎖または軽鎖を構成する、フレームワーク、JおよびD領域、定常領域等のさらなる構成要素が含まれてもよい。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体の態様は、Fc変異体と称される、修飾Fcドメインを有する抗体を含んでもよい。「Fc変異体」は、天然Fcから修飾されているが、なおサルベージ受容体FcRnの結合部位を含む分子または配列を指す。「Fc変異体」の他の例には、非ヒト天然Fcからヒト化されている分子または配列が含まれる。さらに、天然Fcは、本発明の融合分子に必要でない構造的特徴または生物学的活性を提供するため、除去されてもよい部位を含む。したがって、用語「Fc変異体」は、(1)ジスルフィド結合形成、(2)選択される宿主細胞との不適合、(3)選択される宿主細胞における発現に際してのN末端不均一性、(4)グリコシル化、(5)補体との相互作用、(6)サルベージ受容体以外のFc受容体への結合、または(7)抗体依存性細胞傷害性(ADCC)に影響を及ぼすか、または関与する、1以上の天然Fc部位または残基を欠く分子または配列を含む。] [0038] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体の態様は、ヒト・モノクローナル抗体を含む。限定されるわけではないが、XenoMouseTM技術(例えば、米国特許第6,114,598号;第6,162,963号;第6,833,268号;第7,049,426号;第7,064,244号; Greenら, 1994, Nature Genetics 7:13−21; Mendezら, 1997, Nature Genetics 15:146−156; GreenおよびJakobovitis, 1998, J. Ex. Med. 188:483−495を参照されたい)などの、当該技術分野に知られる任意の方法を用いて、ヒトIL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に対して向けられるヒト・モノクローナル抗体を作製してもよい。完全ヒト抗体を作製する他の例には、UltiMabヒト抗体発展系TMおよびTrans−Phage技術TM(Medarex社、ニュージャージー州プリンストン)、ファージ・ディスプレイ技術、リボソーム−ディスプレイ技術(例えば、Cambridge Antibody Technology、英国ケンブリッジ)、ならびに当該技術分野に知られる任意の他の方法が含まれる。] [0039] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体の特定の態様は、キメラおよびヒト化抗体、またはその断片を含む。一般的に、キメラ抗体およびヒト化抗体はどちらも、1より多い種由来の領域を合わせた抗体を指す。例えば、キメラ抗体は、伝統的に、非ヒト種由来の可変領域(単数または複数)およびヒト由来の定常領域(単数または複数)を含む。ヒト化抗体は、一般的に、可変ドメインフレームワーク領域を、ヒト抗体で見られる配列と交換した非ヒト抗体を指す。一般的に、ヒト化抗体において、CDRを除く抗体全体は、ヒト起源のポリヌクレオチドにコードされるか、またはCDR内以外、こうした抗体と同一である。いくつかまたはすべてが非ヒト生物に由来する核酸にコードされるCDRを、ヒト抗体可変領域のベータシート・フレームワーク内に移植して抗体を生成し、その特異性は移植されたCDRによって決定される。こうした抗体の生成は、当該技術分野に周知である(例えば、Jones, 1986, Nature 321:522−525; Verhoeyenら, 1988, Science 239:1534−1536を参照されたい)。ヒト化抗体はまた、遺伝子操作された免疫系を持つマウスを用いて、あるいは当該技術分野に知られる任意の他の方法または技術によっても生成可能である(例えば、Roqueら, 2004, Biotechnol. Prog. 20:639−654を参照されたい)。いくつかの態様において、CDRはヒトであり、そしてしたがって、これに関連して、ヒト化およびキメラ抗体の両方には、いくつかの非ヒトCDRが含まれてもよく;例えば、CDRH3およびCDRL3領域を含み、他のCDR領域の1以上が異なる種の起源を持つ、ヒト化抗体を生成してもよい。] [0040] 1つの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、多重特異性抗体を含む。これらは、2つの(またはそれより多い)異なる抗原に結合する抗体である。当該技術分野に知られる二重特異性抗体の例は、「ディアボディ」である。ディアボディは、当該技術分野に知られる多様な方法で、製造可能であり、例えば化学的に調製してもよいし、またはハイブリッド・ハイブリドーマに由来してもよい(HolligerおよびWinter, 1993, Current Opinion Biotechnol. 4:446−449)。多重特異性IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体の特定の態様は、IL−17RAおよびIL−17RBの両方に結合する能力を有する抗体である。] [0041] 別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体はミニボディを含む。ミニボディは、CH3ドメインに連結された一本鎖Fv(scFv;以下に記載)を含む、最小化抗体様タンパク質である(例えば、Huら, 1996, Cancer Res. 56:3055−3061を参照されたい)。] [0042] 別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、ドメイン抗体を含み;ドメイン抗体は、例えば、米国特許第6,248,516号に記載されるものである。ドメイン抗体(dAb)は、ヒト抗体の重鎖(VH)または軽鎖(VL)のいずれかの可変領域に対応する、抗体の機能的結合ドメインである。dAbは、およそ13kDa、または完全抗体のサイズの10分の1未満の分子量を有する。dAbは、細菌、酵母、および哺乳動物細胞系を含む、多様な宿主においてよく発現される。さらに、dAbは非常に安定であり、そして凍結乾燥または熱変性などの厳しい条件にさらされた後であってさえ、活性を保持する。例えば、米国特許6,291,158; 6,582,915; 6,593,081; 6,172,197;米国第2004/0110941号;欧州特許0368684;米国特許6,696,245、WO04/058821、WO04/003019およびWO03/002609を参照されたい。] [0043] 先に言及したように、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、抗体断片、すなわちIL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方への結合特異性を保持する、本明細書に言及する任意の抗体の断片を含んでもよい。特異的抗体断片には、限定されるわけではないが、(i)VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなるFab断片、(ii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片、(iii)一本鎖抗体のVLおよびVHドメインからなるFv断片;(iv)一本鎖可変領域からなるdAb断片(例えば、Wardら, 1989, Nature 341:544−546を参照されたい)、(v)単離CDR領域、(vi)2つの連結されたFab断片を含む二価断片、F(ab’)2断片、(vii)VHドメインおよびVLドメインが抗原結合部位を形成するように会合することを可能にするペプチドリンカーによって、2つのドメインが連結される、一本鎖Fv分子(scFv)(例えば、Birdら, 1988 Science 242:423−426; Hustonら, 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. 85:5879−5883を参照されたい)、(viii)二重特異性一本鎖Fv二量体、および(ix)「ディアボディ」または「トリアボディ」、遺伝子融合によって構築される多価または多重特異性断片(例えば、Tomlinsonら, 2000, MethodsEnzymol. 326:461−479; WO94/13804; Holligerら, 1993, Proc. Natl. Acad. Sci. 90:6444−6448を参照されたい)が含まれる。抗体断片を修飾してもよい。例えば、VHおよびVLドメインを連結するジスルフィド架橋を取り込むことによって、分子を安定化してもよい(例えば、Reiterら, 1996, Nature Biotech. 14:1239−1245を参照されたい)。やはり本明細書に概略するように、これらの断片の非CDR構成要素は、好ましくは、ヒト配列である。] [0044] さらなる態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、抗体融合タンパク質(本明細書において、ときに、「抗体コンジュゲート」と称される)を含む。コンジュゲート・パートナーは、タンパク質性または非タンパク質性であってもよく;後者は、一般的に、抗原結合タンパク質上(抗原結合タンパク質の共有修飾に関する考察を参照されたい)およびコンジュゲートパートナー上の官能基を用いて生成される。例えば、リンカーが当該技術分野に知られ;例えば、ホモまたはヘテロ二重官能性リンカーもまた周知である(例えば、本明細書に援用される、1994 Pierce Chemical社カタログ、架橋剤に関する技術セクション、155−200ページを参照されたい)。適切なコンジュゲートには、限定されるわけではないが、以下に記載するような標識、薬剤、および限定されるわけではないが、細胞傷害性薬剤(例えば化学療法剤)または毒素またはこうした毒素の活性断片を含む、細胞傷害剤が含まれる。適切な毒素および対応する断片には、ジフテリアA鎖、内毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、クルシン、クロチン、フェノマイシン、エノマイシン等が含まれる。細胞傷害剤には、また、放射性同位体を抗原結合タンパク質にコンジュゲート化するか、または抗原結合タンパク質に共有結合されているキレート剤に放射性核種を結合させることによって作製される放射性化学薬品も含まれる。さらなる態様は、カリケアマイシン、アウリスタチン、ゲルダナマイシンおよびメイタイシンを利用する。] [0045] 1つの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、ときに「合成抗体」と称される、抗体類似体を含む。例えば、多様な代替タンパク質足場または人工的足場に、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体由来のCDRを移植してもよい。こうした足場には、限定されるわけではないが、結合タンパク質の三次元構造を安定化させるために導入される突然変異、ならびに例えば生体適合性ポリマーからなる完全合成足場が含まれる。例えば、Korndorferら, 2003, Proteins: Structure, Function, and Bioinformatics, 第53巻, 第1号:121−129; Roqueら, 2004, Biotechnol. Prog. 20:639−654を参照されたい。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト抗体は、ペプチド抗体模倣体、または「PAM」、ならびに足場としてフィブロネクチン構成要素を利用する抗体模倣体を含んでもよい。] [0046] 1.2IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト:ペプチド/ポリペプチド IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの態様は、IL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に特異的に結合し、IL−17A、IL−17Fおよび/またはIL−25の活性を阻害する、ペプチドおよびポリペプチドの形のタンパク質を含む。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体のサブユニットの会合を阻害し;受容体サブユニットのコンホメーション変化を誘導し(または防止し)、それによってこれらの相互作用を阻害し;ヘテロマー受容体複合体(またはそのサブユニット)へのリガンド(すなわちIL−25)の結合を阻害するか、またはヘテロマー受容体複合体(またはそのサブユニット)のコンホメーション変化を誘導して、該複合体へのリガンドの結合を阻害する。] [0047] 複数の態様には、組換えIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが含まれる。「組換えタンパク質」は、組換え技術を用いて、すなわち当該技術分野に知られる方法を用いた組換え核酸の発現を通じて作製されるタンパク質である。] [0048] 「ペプチド」は、本明細書において、1〜100アミノ酸の分子を指す。IL−17RA、またはIL−17RB、またはIL−17RAおよびIL−17RB両方に結合し、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を形成する際のIL−17RAおよびIL−17RBの会合を阻害するかまたはIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体シグナル伝達を阻害する、例示的なペプチドは、ランダム化ライブラリーから生じるものを含んでもよい。例えば、完全ランダム配列由来のペプチド配列(例えばファージ・ディスプレイ法またはRNA−ペプチドスクリーニングによって選択されるもの)、および天然存在分子の1以上の残基が、天然存在分子において、その位には現れないアミノ酸残基によって置換されている配列。ペプチド配列を同定するための例示的な方法には、ファージ・ディスプレイ、大腸菌(E. coli)ディスプレイ、リボソーム・ディスプレイ、RNA−ペプチドスクリーニング、化学的スクリーニング等が含まれる。] [0049] 「タンパク質」によって、本明細書において、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチドおよびペプチドを含む、少なくとも2つの共有結合したアミノ酸を意味する。いくつかの態様において、2以上の共有結合アミノ酸は、ペプチド結合によって結合する。例えば、以下に概略するように、発現系および宿主細胞を用いて、タンパク質が組換え的に作製される場合、タンパク質は、天然存在アミノ酸およびペプチド結合で構成されてもよい。あるいは、いくつかの態様において(例えば、IL−17RAおよびIL−17RB会合を阻害する能力に関して、タンパク質性候補剤をスクリーニングする場合)、タンパク質には、プロテアーゼまたは他の生理学的および/または保存条件に耐性でありうる、合成アミノ酸(例えば、ホモフェニルアラニン、シトルリン、オルニチン、およびノルロイシン)、またはペプチド模倣体構造、すなわちペプトイドなどの「ペプチドまたはタンパク質類似体」が含まれてもよい(例えば、本明細書に援用される、Simonら, 1992, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 89:9367を参照されたい)。特に、当該技術分野に周知の慣用法によって、タンパク質をin vitroで合成する場合、こうした合成アミノ酸を取り込んでもよい。さらに、ペプチド模倣体、合成および天然存在残基/構造の任意の組み合わせが使用可能である。「アミノ酸」にはまた、プロリンおよびヒドロキシプロリンなどのイミノ酸残基も含まれる。アミノ酸「R基」または「側鎖」は、(L)または(S)立体配置のいずれであってもよい。特定の態様において、アミノ酸は、(L)または(S)立体配置にある。] [0050] アンタゴニスト性タンパク質の一例は、可溶性IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体である。こうした可溶性ヘテロマー受容体を調製する方法が当該技術分野に知られ、そして例えば、本明細書に援用される、米国特許第6,589,764号、2003年7月8日発行に記載される。IL−17A−IL−17B受容体複合体には、同じ細胞中で同時発現されるタンパク質としての、または(例えば任意の適切な手段による共有結合を介して、例えば架橋試薬またはポリペプチドリンカーを介して)互いに連結している受容体サブユニットとしての、IL−17RAおよびIL−17RB(および/またはさらなるサブユニット)が含まれる。1つの態様において、ヘテロマー受容体は、抗体分子の部分、例えばFc領域と各受容体構成要素の融合タンパク質から形成される。あるいは、ビオチンとアビジンのものなどの非共有相互作用を通じて、ヘテロマーIL−17A−IL−17B受容体を形成してもよい。] [0051] 2.0IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト 上述のように、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストには、IL−17RA−IL−17RB抗原結合タンパク質が含まれ、これには、限定されるわけではないが、抗体、ペプチド、およびポリペプチド、ならびに他のアンタゴニスト(他のポリペプチドまたはタンパク質が含まれる)が含まれる。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト(例えばIL−17RA−IL−17RB抗原結合タンパク質)の別の態様は、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの共有結合修飾を含む。こうした修飾を翻訳後に行ってもよい。例えば、アンタゴニストの特定のアミノ酸残基を、選択した側鎖あるいはNまたはC末端残基と反応させることが可能な有機誘導体化剤と反応させることによって、いくつかのタイプのIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの共有結合修飾を分子内に導入する。以下は、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストへのこうした修飾の例に相当する。] [0052] システイニル残基は、最も一般的には、α−ハロアセテート(および対応するアミン)、例えばクロロ酢酸またはクロロアセトアミドと反応して、カルボキシメチルまたはカルボキシアミドメチル誘導体を生じる。システイニル残基はまた、ブロモトリフルオロアセトン、α−ブロモ−β−(5−イミドゾイル)プロピオン酸、リン酸クロロアセチル、N−アルキルマレイミド、3−ニトロ−2−ピリジルジスルフィド、メチル2−ピリジルジスルフィド、p−クロロ第二水銀安息香酸、2−クロロメルクリ−4−ニトロフェノール、またはクロロ−7−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾールとの反応によっても誘導体化される。ヒスチジル残基は、pH5.5〜7.0のジエチルピロカーボネートとの反応によって誘導体化され、これはこの剤がヒスチジル側鎖に比較的特異的であるためである。パラ−ブロモフェナシルブロミドもまた有用であり;反応は、好ましくは、pH6.0の0.1Mカコジル酸ナトリウム中で行われる。リジニルおよびアミノ末端残基は、コハク酸または他のカルボン酸無水物と反応する。これらの剤を用いた誘導体化は、リジニル残基の電荷を逆転させる効果を有する。アルファ−アミノ含有残基を誘導体化させるのに適した他の試薬には、ピコリンイミド酸メチルなどのイミドエステル;リン酸ピリドキサル;ピリドキサル;クロロ水素化ホウ素;トリニトロベンゼンスルホン酸;O−メチルイソ尿素;2,4−ペンタンジオン;およびグリオキシレートとのトランスアミナーゼ触媒反応が含まれる。アルギニル残基は、1つまたはいくつかの慣用的試薬との反応によって修飾され、それらの中には、フェニルグリオキサル、2,3−ブタンジオン、1,2−シクロヘキサンジオン、およびニンヒドリンがある。アルギニン残基の誘導体化では、反応がアルカリ条件において行われる必要があり、これは、グアニジン官能基のpKaが高いためである。さらに、これらの試薬を、リジンの基ならびにアルギニン・イプシロン−アミノ基と反応させてもよい。] [0053] チロシル残基の特異的修飾を行ってもよく、芳香族ジアゾニウム化合物またはテトラニトロメタンとの反応によって、チロシル残基内にスペクトル標識を導入することが特に興味深い。最も一般的には、N−アセチルイミジゾールおよびテトラニトロメタンを用いて、それぞれ、O−アセチルチロシル種および3−ニトロ誘導体を形成する。125Iまたは131Iを用いてチロシル残基をヨウ素化して、IL−17RAdioイムノアッセイで使用するための標識タンパク質を調製するが、上述のクロラミンT法が適切である。カルボジイミド(R’−N=C=N−−R’)、式中、RおよびR’は、場合によって異なるアルキル基である、例えば1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−4−エチル)カルボジイミドまたは1−エチル−3−(4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミドとの反応によって、カルボキシル側鎖(アスパルチルまたはグルタミル)を選択的に修飾する。さらに、アンモニウムイオンとの反応によって、アスパルチルおよびグルタミル残基をアスパラギニルおよびグルタミニル残基に変換する。] [0054] 二重官能性剤を用いた誘導体化は、多様な方法で使用するために、水不溶性支持体マトリックスまたは表面にIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを架橋するのに有用である。一般的に用いられる架橋剤には、例えば、1,1−ビス(ジアゾアセチル)−2−フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、例えば、4−アジドサリチル酸とのエステル、3,3’−ジチオビス(スクシニミジルプロピオネート)などのジスクシニミジルエステルを含むホモ二重官能性イミドエステル、およびビス−N−マレイミド−1,8−オクタンなどの二重官能性マレイミドが含まれる。メチル−3−[(p−アジドフェニル)ジチオ]プロピオイミデートなどの誘導体化剤は、光の存在下で架橋を形成可能な、光活性化可能中間体を生じる。あるいは、反応性水不溶性マトリックス、例えば臭化シアン活性化炭水化物、ならびに米国特許第3,969,287号;第3,691,016号;第4,195,128号;第4,247,642号;第4,229,537号;および第4,330,440号に記載される反応性基質をタンパク質固定に使用する。] [0055] グルタミニルおよびアスパラギニル残基は、しばしば、脱アミド化されて、それぞれ、対応するグルタミルおよびアスパルチル残基になる。あるいは、これらの残基を、穏やかに酸性である条件下で脱アミド化する。これらの残基のいずれの型も、本発明の範囲内に属する。他の修飾には、プロリンおよびリジンのヒドロキシル化、セリルまたはスレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニン、およびヒスチジン側鎖のアルファ−アミノ基のメチル化(T. E. Creighton, Proteins: Structure and Molecular Properties, W. H. Freeman & Co., San Francisco, pp.79−86[1983])、N末端アミンのアセチル化、および任意のC末端カルボキシル基のアミド化が含まれる。] [0056] 本発明の範囲内に含まれるIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの共有修飾の別のタイプは、タンパク質のグリコシル化パターンの改変を含む。当該技術分野に知られるように、グリコシル化パターンは、タンパク質の配列(例えば、以下に論じる、特定のグリコシル化アミノ酸残基の存在または非存在)、あるいはタンパク質が産生される宿主細胞または生物の両方に応じうる。ポリペプチドのグリコシル化は、典型的には、N連結またはO連結いずれかである。N連結は、アスパラギン残基の側鎖への炭水化物部分の付着を指す。3ペプチド配列、アスパラギン−X−セリンおよびアスパラギン−X−スレオニン、式中、Xはプロリン以外の任意のアミノ酸である、は、アスパラギン側鎖に炭水化物部分が酵素によって付着するための認識配列である。したがって、これらの3ペプチド配列のいずれかがポリペプチド中に存在すると、潜在的なグリコシル部位が生成される。O連結グリコシル化は、糖、N−アセチルガラクトサミン、ガラクトース、またはキシロースの1つの、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリンまたはスレオニンへの付着を指すが、5−ヒドロキシプロリンまたは5−ヒドロキシリジンもまた使用可能である。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストへのグリコシル化部位の付加は、アミノ酸配列が、1以上の上述の3ペプチド配列を含有するように、アミノ酸配列を改変することによって、好適に達成される(N連結グリコシル化部位に関して)。改変はまた、出発配列に1以上のセリンまたはスレオニン残基を付加するか、またはこれらによって置換することによって、作製可能である(O連結グリコシル化部位に関して)。容易にするため、抗原結合タンパク質アミノ酸配列は、好ましくは、DNAレベルでの変化を通じて、特に、所望のアミノ酸に翻訳されるであろうコドンが生成されるように、あらかじめ選択された塩基で、ターゲットポリペプチドをコードするDNAを突然変異させることによって、改変される。] [0057] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト上の炭水化物部分の数を増加させる別の手段は、タンパク質へのグリコシドの化学的または酵素的カップリングによる。これらの方法は、これらが、NおよびO連結グリコシル化のためのグリコシル化能を有する宿主細胞においてタンパク質を産生する必要がない点で好適である。用いるカップリング様式に応じて、糖(単数または複数)を、(a)アルギニンおよびヒスチジン、(b)未結合(free)カルボキシル基、(c)システインのものなどの、未結合スルフィドリル基、(d)セリン、スレオニン、またはヒドロキシプロリンのものなどの、未結合ヒドロキシル基、(e)フェニルアラニン、チロシン、またはトリプトファンのものなどの、芳香族残基、あるいは(f)グルタミンのアミド基に付着させてもよい。これらの方法は、1987年9月11日公表のWO 87/05330、ならびにAplinおよびWriston, 1981,CRCCrit. Rev. Biochem., pp. 259−306に記載される。] [0058] 出発IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト上に存在する炭水化物部分の除去を化学的または酵素的に達成してもよい。化学的脱グリコシル化は、化合物トリフルオロメタンスルホン酸または同等の化合物へのタンパク質の曝露を必要とする。この処理は、連結糖(N−アセチルグルコサミンまたはN−アセチルガラクトサミン)を除く、大部分のまたはすべての糖の切断を生じる一方、ポリペプチドを損なわれないままにする。化学的脱グリコシル化は、Hakimuddinら, 1987, Arch. Biochem. Biophys. 259:52およびEdgeら, 1981, Anal. Biochem. 118:131によって記載される。Thotakuraら, 1987, Meth. Enzymol. 138:350に記載されるように、多様なエンドおよびエキソグリコシダーゼの使用によって、ポリペプチド上の炭水化物部分の酵素的切断を達成してもよい。潜在的なグリコシル化部位でのグリコシル化は、Duskinら, 1982, J. Biol. Chem. 257:3105に記載されるように、化合物ツニカマイシンの使用によって防止されうる。ツニカマイシンは、タンパク質−N−グリコシド連結の形成を遮断する。] [0059] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの別のタイプの共有結合修飾は、限定されるわけではないが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコールまたはポリオキシアルキレンなどの多様なポリオールを含む多様な非タンパク質性ポリマーに、抗原結合タンパク質を、米国特許第4,640,835号;第4,496,689号;第4,301,144号;第4,670,417号;第4,791,192号または第4,179,337号に示される方式で、連結することを含む。さらに、当該技術分野に知られるように、抗原結合タンパク質内の多様な位で、アミノ酸置換を行って、PEGなどのポリマーの付加を促進してもよい。] [0060] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの共有結合修飾は、本発明の範囲内に含まれ、そして常にではないが、一般的に、翻訳後に行われる。例えば、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの特定のアミノ酸残基を、選択される側鎖あるいはNまたはC末端残基と反応可能な有機誘導体化剤と反応させることによって、いくつかのタイプのIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの共有結合修飾を分子に導入する。] [0061] いくつかの態様において、本発明の抗原結合タンパク質の共有結合修飾は、1以上の標識の添加を含む。一般的に、標識は、検出されるべきアッセイに応じて、多様なクラスに属する:a)放射性であってもまたは重同位体であってもよい、同位体標識;b)磁気標識(例えば磁気粒子);c)レドックス活性部分;d)光学色素;酵素基(例えば西洋ワサビ(horseradish)・ペルオキシダーゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ);e)ビオチン化された基;およびf)二次レポーター(例えばロイシンジッパー対配列、二次抗体の結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ等)によって認識される、あらかじめ決定されたポリペプチド・エピトープ。いくつかの態様において、多様な長さのスペーサー・アームを介して、抗原結合タンパク質に標識基をカップリングさせて、潜在的な立体障害を減少させる。タンパク質を標識するための多様な方法が当該技術分野に知られ、そして本発明を実行する際に使用可能である。] [0062] 特定の標識には、限定されるわけではないが、発色団、リン光体および蛍光体を含む光学色素が含まれ、多くの例で、後者が特異的である。蛍光体は、「小分子」蛍光体またはタンパク質性蛍光体のいずれであってもよい。「蛍光標識」は、生得的な蛍光特性を介して検出されうる任意の分子を意味する。適切な蛍光標識には、限定されるわけではないが、フルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、エリスロシン、クマリン、メチル−クマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、カスケードブルーJ、テキサスレッド、IAEDANS、EDANS、BODIPYFL、LCレッド640、Cy5、Cy5.5、LCレッド705、オレゴングリーン、Alexa−Fluor色素(Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 430、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680)、カスケードブルー、カスケードイエローおよびR−フィコエリトリン(PE)(Molecular Probes、オレゴン州ユージーン)、FITC、ローダミン、およびテキサスレッド(Pierce、イリノイ州ロックフォード)、Cy5、Cy5.5、Cy7(Amersham Life Science、ペンシルバニア州ピッツバーグ)が含まれる。蛍光体を含む適切な光学色素は、本明細書に完全に援用される、Richard P. HauglandによるMolecular Probes Handbookに記載される。] [0063] 適切なタンパク質性蛍光標識にはまた、限定されるわけではないが、レニラ属(Renilla)、プティロサルクス属(Ptilosarcus)、またはエクオレラ属(Aequorea)種のGFPを含む緑色蛍光タンパク質(Chalfieら, 1994, Science 263:802−805)、EGFP(Clontech Laboratories., Inc.、Genbank寄託番号U55762)、青色蛍光タンパク質(BFP、Quantum Biotechnologies, Inc., 1801 de Maisonneuve Blvd. West, 8th Floor, Montreal, Quebec, Canada H3H 1J9; Stauber, 1998, Biotechniques 24:462−471; Heimら, 1996, Curr. Biol. 6:178−182)、増進黄色蛍光タンパク質(EYFP、Clontech Laboratories., Inc.)、ルシフェラーゼ(Ichikiら, 1993, J. Immunol. 150:5408−5417)、βガラクトシダーゼ(Nolanら, 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85:2603−2607)およびレニラ属(WO92/15673、WO95/07463、WO98/14605、WO98/26277、WO99/49019、米国特許第5292658号、第5418155号、第5683888号、第5741668号、第5777079号、第5804387号、第5874304号、第5876995号、第5925558号)も含まれる。上記に引用する参考文献はすべて本明細書に援用される。] [0064] 抗原結合タンパク質の上述の修飾はすべて、任意の他のタンパク質性IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト、例えばヘテロマーIL−17RA−IL−17RB複合体、あるいは本明細書に記載するようなポリペプチドまたはペプチドアンタゴニストに行ってもよい。] [0065] 3.0使用法 本発明は、例えば診断目的のための、または治療目的のための、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用を含む、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用法も提供する。治療のためのIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用は、一般的に、治療を与える疾患または状態の徴候および/または症状の減少または軽減のためであることが理解される。本発明は、本明細書に記載する多様な状態および疾患の治療のための薬剤の調製または製造に使用可能な、本明細書全体に記載されるような、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを提供する。さらに、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの有効量および本明細書に記載するような1以上のさらなる活性剤の療法的有効量を、記載する治療に有用な薬剤の調製または製造に用いてもよい。いくつかの態様には、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを含む部分のキットが含まれ;場合によって、こうしたキットには、治療が必要な被験体に、別個に、同時に、または続いて投与するため、少なくとも1つのさらなる活性成分が含まれてもよい。] [0066] さらなる態様には、本明細書に記載する1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを用いて、IL−17RAおよびIL−17RBを発現している細胞において、IL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害する方法が含まれる。例えば、IL−17RAおよびIL−17RBを発現している細胞において、IL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害する方法は、前記細胞をIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに曝露する工程を含み、ここでIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の少なくとも1つのサブユニットまたは構成要素に結合し、そしてヘテロマー受容体複合体の別のサブユニットまたは構成要素とのその会合を部分的に阻害するかまたは完全に阻害して(立体的妨害またはコンホメーション変化のいずれかを介して)、それによって、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体形成を防止する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1つのサブユニットに結合する。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1より多いサブユニットに結合するか、またはヘテロマー受容体複合体自体に結合する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害するために、ヘテロマー受容体複合体の1以上の構成要素へのリガンド(IL−25など)の結合を阻害する必要がない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RAおよび/またはIL−17RBへのリガンド(すなわちIL−25)の結合を阻害し、そしてIL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害する。さらなる態様は、前記IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが、本明細書に定義するような抗原結合タンパク質である方法を含み;場合によって、抗原結合タンパク質は薬学的組成物の形である。] [0067] さらなる態様には、本明細書記載の1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを用いて、in vivoで、少なくともIL−17RAおよびIL−17RBを発現している細胞において、IL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害する方法が含まれる。例えば、in vivoで、IL−17RAおよびIL−17RBを発現している細胞において、IL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害する方法は、前記細胞をIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに曝露する工程を含み、ここでIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の少なくとも1つのサブユニットまたは構成要素に結合し、そしてヘテロマー受容体複合体の別のサブユニットまたは構成要素とのその会合を部分的に阻害するかまたは完全に阻害して(立体的妨害またはコンホメーション変化のいずれかを介して)、それによって、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体活性化を阻害する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1つのサブユニットに結合する。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1より多いサブユニットに結合するか、またはヘテロマー受容体複合体自体に結合する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害するために、ヘテロマー受容体複合体の1以上の構成要素へのリガンド(IL−25など)の結合を遮断する必要がない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RAおよび/またはIL−17RBへのリガンド(すなわちIL−25)の結合を阻害し、そしてIL−17RAおよび/またはIL−17RB活性化を阻害する。さらなる態様は、前記IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが、本明細書に定義するような抗原結合タンパク質である方法を含み;場合によって、抗原結合タンパク質は薬学的組成物の形である。] [0068] さらなる態様には、本明細書記載の1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを用いて、in vivoで、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を発現している細胞において、該複合体活性化後に放出される炎症促進性仲介因子を減少させる方法が含まれる。例えば、in vivoで、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体を発現している細胞において、該複合体活性化後に放出される炎症促進性仲介因子を減少させる方法は、前記細胞をIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに曝露する工程を含み、ここでIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の少なくとも1つのサブユニットまたは構成要素に結合し、そしてIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の形成または活性化を部分的に阻害するかまたは完全に阻害して(立体的妨害またはコンホメーション変化のいずれかを介して)、それによって、炎症促進性仲介因子の放出を減少させる。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1つのサブユニットに結合する。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1より多いサブユニットに結合するか、またはヘテロマー受容体複合体自体に結合する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、炎症促進性仲介因子の放出を減少させるために、ヘテロマー受容体複合体の1以上の構成要素へのリガンド(IL−25など)の結合を阻害する必要がない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RAおよび/またはIL−17RBへのリガンド(すなわちIL−25)の結合を阻害し、そして炎症促進性仲介因子の放出を減少させる。さらなる態様は、前記IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが、本明細書に定義するような抗原結合タンパク質である方法を含み;場合によって、抗原結合タンパク質は薬学的組成物の形である。] [0069] さらなる態様は、炎症促進性仲介因子が以下の少なくとも1つである、上述のような方法を含む:IL−5、IL−6、IL−8、IL−12、IL−13、CXCL1、CXCL2、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、IL−1β、TNFα、RANK−L、LIF、PGE2、MMP3、MMP9、GROα、NO、エオタキシン、MCP−1、およびIL−17RB、ならびにIL−17RAおよび/またはIL−17RBの活性化を通じて、任意の細胞から放出されることが当該技術分野で知られる任意の他の炎症促進性仲介因子。] [0070] さらなる態様には、限定されるわけではないが、炎症および自己免疫障害などのIL−17ファミリーメンバーが関連する障害を、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストで治療する方法が含まれる。] [0071] さらなる態様には、本明細書記載の1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを投与することによって、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の活性化を部分的にまたは完全に遮断する、炎症を治療する方法が含まれる。例えば、必要な患者において炎症を治療する方法は、前記患者にIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを投与する工程を含み、ここでIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の少なくとも1つのサブユニットまたは構成要素に結合し、そしてヘテロマー受容体複合体の形成または活性化を部分的に阻害するかまたは完全に阻害して(立体的妨害またはコンホメーション変化のいずれかを介して)、それによって、炎症の治療を促進する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1つのサブユニットに結合する。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1より多いサブユニットに結合するか、またはヘテロマー受容体複合体自体に結合する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、炎症を治療するのに有用であるために、ヘテロマー受容体複合体の1以上の構成要素へのリガンド(IL−25など)の結合を遮断する必要がない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RAおよび/またはIL−17RBへのリガンド(すなわちIL−25)の結合を阻害し、そして炎症を治療するのに有用である。さらなる態様は、前記IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが、本明細書に定義するような抗体である方法を含み;場合によって、抗体は薬学的組成物の形である。] [0072] さらなる態様には、本明細書記載の1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを投与することによって、IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の活性化を部分的にまたは完全に遮断する、自己免疫障害を治療する方法が含まれる。例えば、必要な患者において自己免疫障害を治療する方法は、前記患者にIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを投与する工程を含み、ここでIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の少なくとも1つのサブユニットまたは構成要素に結合し、そしてヘテロマー受容体複合体の形成または活性化を部分的に阻害するかまたは完全に阻害して、それによって、自己免疫障害の治療を促進する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1つのサブユニットに結合する。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、ヘテロマー受容体複合体の1より多いサブユニットに結合するか、またはヘテロマー受容体複合体自体に結合する。いくつかの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、自己免疫障害を治療するのに有用であるために、ヘテロマー受容体複合体の1以上の構成要素へのリガンド(IL−25など)の結合を遮断する必要がない。別の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、IL−17RAおよび/またはIL−17RBへのリガンド(すなわちIL−25)の結合を阻害し、そして自己免疫障害を治療するのに有用である。さらなる態様は、前記IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが、本明細書に定義するような抗体である方法を含み;場合によって、抗体は薬学的組成物の形である。] [0073] さらなる態様には、上述のような炎症および/または自己免疫障害を治療する方法が含まれ、障害には、限定されるわけではないが、軟骨炎症、および/または骨変性、関節炎、関節リウマチ、若年性関節炎、若年性関節リウマチ、小関節型若年性関節リウマチ、多関節型若年性関節リウマチ、全身型若年性関節リウマチ、若年性強直性脊椎炎、若年性腸炎性関節炎、若年性反応性関節炎、若年性ライター(Reter’s)症候群、SEA症候群(血清陰性、腱付着部症、関節症症候群)、若年性皮膚筋炎、若年性乾癬性関節炎、若年性強皮症、若年性全身性エリテマトーデス、若年性血管炎、小関節型関節リウマチ、多関節型関節リウマチ、全身型関節リウマチ、強直性脊椎炎、腸炎性関節炎、反応性関節炎、ライター症候群、SEA症候群(血清陰性、腱付着部症、関節症症候群)、皮膚筋炎、乾癬性関節炎、強皮症、全身性エリテマトーデス、血管炎、ミオリチス(myolitis)、多発ミオリチス、皮膚ミオリチス、骨関節炎、結節性多発性動脈炎、ヴェゲナー肉芽腫症、動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、類肉腫症、強皮症、硬化症、原発性胆嚢硬化症、硬化性胆管炎、シェーグレン症候群、乾癬、斑状乾癬、滴状乾癬、反転乾癬(inverse psoriasis)、膿疱性乾癬、紅皮性乾癬、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、アテローム性動脈硬化症、狼瘡、スティル病、全身性エリテマトーデス(SLE)、重症筋無力症、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、潰瘍性大腸炎、セリアック病、多発性硬化症(MS)、喘息(外因性および内因性喘息、ならびに関連する気道の慢性炎症性状態、または過敏性を含む)、慢性閉塞性肺疾患(COPD、すなわち慢性気管支炎、肺気腫)、急性呼吸器障害症候群(ARDS)、呼吸促迫症候群、嚢胞性線維症、肺高血圧症、肺血管収縮、急性肺傷害、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、過敏性肺炎、好酸球肺炎、気管支炎、アレルギー性気管支炎気管支拡張症、結核、過敏性肺炎、職業性喘息、喘息様障害、サルコイド、反応性気道疾患(または機能障害)症候群、綿肺、間質性肺疾患、好酸球増加症候群、鼻炎、副鼻腔炎、および寄生虫性肺疾患、ウイルス誘導性状態(例えば呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、パラインフルエンザウイルス(PIV)、ライノウイルス(RV)およびアデノウイルス)に関連する気道過敏症、ギラン−バレー病、I型糖尿病、グレーブス病、アディソン病、レイノー現象、自己免疫性肝炎、GVHD等が含まれる。] [0074] さらなる態様には、療法的有効量の1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを、薬学的に許容されうる希釈剤、キャリアー、可溶化剤、乳化剤、保存剤、および/またはアジュバントとともに含む、薬学的組成物が含まれる。さらに、本発明は、こうした薬学的組成物を投与することによって患者を治療する方法、ならびに前述の状態を治療する際に使用するための薬剤を調製するかまたは製造するための方法を提供する。] [0075] 許容されうる配合物質は、使用する投薬型および濃度で、レシピエントに対して非毒性である。特定の態様において、薬学的組成物は、例えば組成物のpH、浸透圧、粘性、透明度、色、等張性、におい、無菌性、安定性、溶解速度または放出速度、吸着または浸透を修飾するか、維持するか、または保存するための配合物質を含有してもよい。こうした態様において、適切な配合物質には、限定されるわけではないが、アミノ酸(グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジンなど);抗菌剤;酸化防止剤(アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムなど);緩衝剤(ホウ酸塩、重炭酸塩、Tris−HCl、クエン酸塩、リン酸塩または他の有機酸など);充填剤(bulking agent)(マンニトールまたはグリシンなど);キレート剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など);錯化剤(カフェイン、ポリビニルピロリドン、ベータ−シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリンなど);増量剤(filler);単糖;二糖;および他の炭水化物(グルコース、マンノース、またはデキストリンなど);タンパク質(血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリンなど);着色剤、フレーバー剤および希釈剤;乳化剤;親水性ポリマー(ポリビニルピロリドンなど);低分子量ポリペプチド;塩形成対イオン(ナトリウムなど);保存剤(塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸または過酸化水素など);溶媒(グリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなど);糖アルコール(マンニトールまたはソルビトールなど);懸濁剤;界面活性剤または湿潤剤(プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート20などのポリソルベート、ポリソルベート、トリトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサパール(tyloxapal)など);安定性増進剤(スクロースまたはソルビトールなど);等張性増進剤(tonicity enhancing agent)(アルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、マンニトールソルビトールなど);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤および/または薬学的アジュバントが含まれる。REMINGTON’SPHARMACEUTICAL SCIENCES, 第18版, (A.R. Genrmo監修), 1990, Mack Publishing Companyを参照されたい。] [0076] 特定の態様において、最適薬学的組成物は、例えば、意図される投与経路、送達形式、および所望の投薬量に応じて、当業者によって決定されるであろう。例えば、REMINGTON’SPHARMACEUTICAL SCIENCES、上記を参照されたい。特定の態様において、こうした組成物は、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの物理的状態、安定性、in vivo放出速度、およびin vivoクリアランス速度に影響を及ぼしうる。特定の態様において、薬学的組成物中の主なビヒクルまたはキャリアーは、水性または非水性いずれであってもよい。例えば、適切なビヒクルまたはキャリアーは、注射用水、生理食塩水溶液または人工的脳脊髄液であって、場合によって非経口投与用の組成物において一般的な他の物質が補充されているものであることも可能である。中性緩衝生理食塩水または血清アルブミンと混合された生理食塩水が、さらなる典型的なビヒクルである。特定の態様において、薬学的組成物は、約pH7.0〜8.5のTris緩衝液、または約pH4.0〜5.5の酢酸緩衝液を含み、そしてこれらはソルビトールまたは適切な代用物をさらに含んでもよい。特定の態様において、凍結乾燥ケークまたは水溶液の形で、望ましい度合いの純度を有する、選択した組成物を、場合による配合剤(REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES、上記)と混合することによって、保存用のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト組成物を調製してもよい。さらに、特定の態様において、スクロースなどの適切な賦形剤を用いて、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト産物を凍結乾燥物として配合してもよい。] [0077] 本発明の薬学的組成物を非経口送達用に選択してもよい。あるいは、吸入または消化管を通じた送達のため、例えば経口送達のため、組成物を選択してもよい。こうした薬学的に許容されうる組成物の調製は、当該技術分野の技術範囲内である。配合物構成要素は、好ましくは、投与部位に許容されうる濃度で存在する。特定の態様において、緩衝液を用いて、生理学的pHまたはわずかにより低いpH、典型的には約5〜約8のpH範囲内に、組成物を維持する。] [0078] 非経口投与が意図される場合、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、薬学的に許容されうるビヒクル中の所望のIL−17受容体抗原結合タンパク質を含む、発熱物質不含の、非経口的に許容されうる水溶液の形で提供されてもよい。非経口注射に特に適したビヒクルは、無菌蒸留水であり、この中でIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、適切に保存された無菌等張溶液として配合される。特定の態様において、調製物は、産物の徐放または持続放出を提供し、産物がデポー注射を介して送達されうる、注射可能微小球体、生体浸食性粒子、ポリマー性化合物(ポリ乳酸またはポリグリコール酸など)、ビーズまたはリポソームなどの剤と所望の分子の配合を伴ってもよい。特定の態様において、ヒアルロン酸もまた使用可能であり、これは循環中にある期間の持続を促進する効果を有しうる。特定の態様において、移植可能薬剤送達デバイスを用いて、所望の抗原結合タンパク質を導入してもよい。] [0079] 本発明の薬学的組成物は吸入用に配合されうる。これらの態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、乾燥吸入可能粉末として配合されてもよい。また、吸入溶液をエアロゾル送達用の噴霧剤(propellant)とともに配合してもよい。特定の態様において、溶液を噴霧してもよい。したがって、肺投与および配合法が、本明細書に援用される国際特許出願第PCT/US94/001875号にさらに記載され、そして該文献は、化学的に修飾されたタンパク質の肺送達を記載する。] [0080] 配合物を経口投与してもよいこともまた意図される。この方式で投与されるIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを、錠剤およびカプセルなどの固形投薬型の配合において、通例用いられるキャリアーを含むかまたは含まずに配合してもよい。特定の態様において、生物学的利用能が最大になり、そして前全身分解が最小限になる胃腸管の箇所で配合物の活性部分を放出するように、カプセルを設計してもよい。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの吸収を促進するため、さらなる剤を含めてもよい。希釈剤、フレーバー剤、低融点ワックス、植物油、潤滑剤、懸濁剤、錠剤崩壊剤、および結合剤(binder)もまた、使用可能である。] [0081] 本発明の薬学的組成物は、好ましくは、錠剤の製造に適した非毒性賦形剤と混合された、有効量の1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを含むように提供される。錠剤を、無菌水、または別の適切なビヒクル中に溶解することによって、単位用量型で溶液を調製することも可能である。適切な賦形剤には、限定されるわけではないが、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムもしくは重炭酸ナトリウム、ラクトース、またはリン酸カルシウムなどの不活性希釈剤;あるいはデンプン、ゼラチン、またはアカシアなどの結合剤;あるいはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクなどの潤滑剤が含まれる。] [0082] さらなる薬学的組成物が当業者に明らかであり、こうした組成物には、持続送達または徐放送達配合物中のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを伴う配合物が含まれる。多様な他の持続送達または徐放送達手段、例えばリポソームキャリアー、生体浸食性微小粒子または多孔ビーズおよび蓄積注射を配合するための技術もまた、当業者に知られる。例えば、本明細書に援用され、そして薬学的組成物を送達するための多孔ポリマー性微小粒子の徐放を記載する、国際特許出願第PCT/US93/00829号を参照されたい。持続放出調製物には、成型物品、例えばフィルムまたは微小カプセルの形の半透性ポリマーマトリックスが含まれることも可能である。持続放出マトリックスには、ポリエステル、ヒドロゲル、ポリラクチド(各々、本明細書に援用される、米国特許第3,773,919号および欧州特許出願公報第EP 58481号に開示されるようなもの)、L−グルタミン酸およびガンマ・エチル−L−グルタメートのコポリマー(Sidmanら, 1983, Biopolymers 2:547−556)、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)(Langerら, 1981, J. Biomed. Mater. Res. 15:167−277、およびLangerら, 1982, Chem. Tech. 12:98−105)、エチレン酢酸ビニル(Langerら、1981、上記)またはポリ−D(−)−3−ヒドロキシ酪酸(欧州特許出願公報第133,988号)が含まれることも可能である。持続放出組成物にはまた、当該技術分野に知られる任意のいくつかの方法によって調製可能なリポソームも含まれてもよい。例えば、本明細書に援用される、Eppsteinら, 1985, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 82:3688−3692;欧州特許出願公報第EP 036,676号;第EP 088,046号および第EP 143,949号を参照されたい。] [0083] in vivo投与に用いられる薬学的組成物は、典型的には無菌調製物として提供される。滅菌は、無菌ろ過膜を通じたろ過によって達成可能である。組成物を凍結乾燥する場合、この方法を用いた滅菌は、凍結乾燥および再構成前またはその後のいずれに行うことも可能である。非経口投与用の組成物を、凍結乾燥型で、または溶液中で保存することも可能である。非経口組成物は、一般的に、無菌アクセスポートを有する容器、例えば静脈内溶液バッグ、または皮下注射針によって貫通可能な栓を有するバイアル内に入れられる。] [0084] 薬学的組成物を配合したら、溶液、懸濁物、ゲル、エマルジョン、固体、結晶、あるいは脱水または凍結乾燥粉末として、無菌バイアル中で保存することも可能である。こうした配合物は、すぐに使える型、または投与前に再構成される型(例えば凍結乾燥型)のいずれで保存することも可能である。本発明は、単回用量投与単位を生じるキットもまた提供する。本発明のキットは、乾燥タンパク質を有する第一の容器および水性配合物を有する第二の容器を含有することも可能である。本発明の特定の態様において、単一チャンバーおよび多チャンバーのあらかじめ充填されたシリンジ(例えば液体シリンジおよびリオシリンジ(lyosyringes))を含有するキットを提供する。] [0085] IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを含有する使用すべき薬学的組成物の療法的有効量は、例えば、療法背景および目的に応じるであろう。当業者は、治療に適した投薬レベルが、部分的に、送達する分子、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを用いようとする徴候、投与経路、ならびに患者の大きさ(体重、体表面積または臓器の大きさ)および/または状態(年齢および全身の健康状態)に応じて多様であろうことを認識するであろう。特定の態様において、臨床医は、投薬量を滴定し、そして投与経路を修正して、最適療法効果を得ることも可能である。典型的な投薬量は、上述の要因に応じて、0.1μg/kg〜約30mg/kgまでの範囲、またはそれより多いことも可能である。特定の態様において、投薬量は、0.1μg/kg〜約30mg/kgまで、場合によって1μg/kg〜約30mg/kgまで、または10μg/kg〜約5mg/kgまでの範囲であることも可能である。もちろん、これは免許がある医師によって決定されるべきであり、そしてこれらの用量は単に例示であることが理解される。投薬頻度は、用いる配合物中の特定のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの薬物動態学パラメータに応じるであろう。典型的には、望ましい効果を達成する投薬量に達するまで、臨床医が組成物を投与する。したがって、単回用量として、または長期に渡る2回以上の用量として(所望の分子を同量、含有してもまたはしなくてもよい)、あるいは移植デバイスまたはカテーテルを介した連続注入として、組成物を投与してもよい。適切な投薬量のさらなる微調整は、当業者によって日常的に行われ、そして当業者が日常的に行う仕事の範囲内である。適切な用量−反応データを使用して、適切な投薬量を確定することも可能である。特定の態様において、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを長期間に渡って患者に投与してもよい。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの慢性投与は、完全にヒトではない、例えば非ヒト動物においてヒト抗原に対して作製された抗体、例えば非完全ヒト抗体または非ヒト種で産生された非ヒト抗体であるIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストと一般的に関連する、不都合な免疫またはアレルギー性反応を最小限にしうる。] [0086] 薬学的組成物の投与経路は、既知の方法にしたがい、例えば経口投与、注射を通じた、静脈内、腹腔内、脳内(実質内)、脳室内、筋内、眼内、動脈内、門脈内、または病巣内経路によるもの;持続放出系によるもの、または移植デバイスによるものである。特定の態様において、ボーラス(bolus)注射によって、または注入によって連続して、または移植デバイスによって組成物を投与してもよい。] [0087] また、所望の分子が吸着されるかまたは被包される膜、スポンジまたは別の適切な物質の移植を介して、組成物を局所的に投与してもよい。移植デバイスを用いる特定の態様において、任意の適切な組織または臓器内にデバイスを移植してもよいし、そして所望の分子の送達は、拡散、持続放出型ボーラス、または連続投与によってもよい。] [0088] 本明細書に記載するIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを、本明細書に記載する疾患および状態を治療する際に用いられる薬学的剤と組み合わせて(前治療、後治療、または同時治療)用いてもよい。1つの態様において、本明細書記載のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストは、本明細書に列挙する疾患および障害の治療または防止のための任意の1以上のTNF阻害剤と組み合わせて(前治療、後治療、または同時治療)用いてもよく、これらには、限定されるわけではないが、Etanercept(ENBREL(登録商標)など)を含む、すべての型の可溶性TNF受容体、ならびにすべての型の単量体または多量体型p75および/またはp55 TNF受容体分子およびその断片;限定されるわけではないが、Infliximab(REMICADE(登録商標)など)、およびD2E7(HUMIRA(登録商標)など)などの抗ヒトTNF抗体等がある。こうしたTNF阻害剤には、TNFのin vivo合成または細胞外放出を遮断する化合物およびタンパク質が含まれる。特定の態様において、本発明は、以下の任意の1以上のTNF阻害剤と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する:TNF結合タンパク質(本明細書に定義するような可溶性TNF受容体I型および可溶性TNF受容体II型(「sTNFR」))、抗TNF抗体、顆粒球コロニー刺激因子;サリドマイド(thalidomide);BN 50730;テニダップ;E 5531;チアパファント(tiapafant)PCA4248;ニメスリド;パナビル(panavir);ロリプラム;RP 73401;ペプチドT;MDL 201,449A;(1R,3S)−シス−1−[9−(2,6−ジアミノプリニル)]−3−ヒドロキシ−4−シクロペンタン塩酸塩;(1R,3R)−トランス−1−(9−(2,6−ジアミノ)プリン]−3−アセトキシシクロペンタン;(1R,3R)−トランス−1−[9−アデニル)−3−アジドシクロペンタン塩酸塩および(1R,3R)−トランス−1−(6−ヒドロキシ−プリン−9−イル)−3−アジドシクロペンタン。TNF結合タンパク質は当該技術分野で開示されている(EP 308 378、EP 422 339、GB 2 218 101、EP 393 438、WO 90/13575、EP 398 327、EP 412 486、WO 91/03553、EP 418 014、JP 127,800/1991、EP 433 900、米国特許第5,136,021号、GB 2 246 569、EP 464 533、WO 92/01002、WO 92/13095、WO 92/16221、EP 512 528、EP 526 905、WO 93/07863、EP 568 928、WO 93/21946、WO 93/19777、EP 417 563、WO 94/06476、およびPCT国際特許出願第PCT/US97/12244号)。例えば、EP 393 438およびEP 422 339は、集合的に「sTNFR」と呼ばれる、可溶性TNF受容体I型(「sTNFR−I」または「30kDa TNF阻害剤」としても知られる)および可溶性TNF受容体II型(「sTNFR−II」または「40kDa TNF阻害剤」としても知られる)、ならびにその修飾型(例えば断片、機能性誘導体および変異体)のアミノ酸配列および核酸配列を解説する。EP 393 438およびEP 422 339はまた、該阻害剤のコーディングに関与する遺伝子を単離し、該遺伝子を適切なベクターおよび細胞種中にクローニングし、そして該遺伝子を発現させて阻害剤を産生する方法もまた開示する。さらに、多価型(すなわち1より多い活性部分を含む分子)のsTNFR−IおよびsTNFR−IIも開示されてきている。1つの態様において、多価型は、少なくとも1つのTNF阻害剤および別の部分を、任意の臨床的に許容されうるリンカー、例えばポリエチレングリコール(WO 92/16221およびWO 95/34326)を用いて化学的にカップリングすることによって、ペプチドリンカー(Neveら(1996), Cytokine, 8(5):365−370)によって、ビオチンに化学的にカップリングし、そして次いでアビジンに結合させることによって(WO 91/03553)、そして最後に、キメラ抗体分子を結合させることによって(米国特許5,116,964、WO 89/09622、WO 91/16437およびEP 315062)、構築されうる。抗TNF抗体には、MAK 195FFab抗体(Hollerら(1993), 1st International Symposium on Cytokines in Bone Marrow Transplantation, 147);CDP571抗TNFモノクローナル抗体(Rankinら(1995), British Journal of Rheumatology, 34:334−342);BAY X 1351ネズミ抗腫瘍壊死因子モノクローナル抗体(Kieftら(1995), 7th European Congress of Clinical Microbiology and Infectious Diseases, 9ページ);CenTNF cA2 抗TNFモノクローナル抗体(Elliottら(1994), Lancet, 344:1125−1127、およびElliottら(1994), Lancet, 344:1105−1110)が含まれる。] [0089] 本明細書に記載するIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを、限定されるわけではないが、キネレット(kineret)(例えばANAKINRA(登録商標))などのすべての型のIL−1阻害剤と組み合わせて(前治療、後治療、または同時治療)用いてもよい。インターロイキン−1受容体アンタゴニスト(IL−1ra)は、インターロイキン−1の天然阻害剤として作用するヒトタンパク質である。インターロイキン−1受容体アンタゴニスト、ならびにその作製法および使用法は、米国特許第5,075,222号; WO 91/08285; WO 91/17184; AU 9173636; WO 92/16221; WO 93/21946; WO 94/06457; WO 94/21275; FR 2706772; WO 94/21235; DE 4219626; WO 94/20517; WO 96/22793およびWO 97/28828に記載される。これらのタンパク質には、グリコシル化、ならびに非グリコシル化IL−1受容体アンタゴニストが含まれる。具体的には、各々、同じDNAコード配列およびその変異体によってコードされるIL−1raの3つの型(IL−1raα、IL−1raβおよびIL−1rax)が、米国特許第5,075,222号に開示され、そして記載されている。IL−1阻害剤、特にIL−1raを産生するための方法もまた、この5,075,222特許に開示されている。さらなるインターロイキン−1阻害剤のクラスには、IL−1に対する細胞受容体の活性化を特異的に防止可能な化合物が含まれる。こうした化合物には、IL−1結合タンパク質、例えば可溶性受容体およびモノクローナル抗体が含まれる。こうした化合物にはまた、これらの受容体に対するモノクローナル抗体も含まれる。さらなるインターロイキン−1阻害剤のクラスには、IL−1のin vivo合成および/または細胞外放出を遮断する化合物およびタンパク質が含まれる。こうした化合物には、IL−1遺伝子の転写またはIL−1プレタンパク質のプロセシングに影響を与える剤が含まれる。] [0090] 本明細書に記載するIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを、限定されるわけではないが、アバタセプト(例えばORENCIA(登録商標))などのすべての型のCD28阻害剤と組み合わせて(前治療、後治療、または同時治療)用いてもよい。IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを、1以上のサイトカイン、リンホカイン、造血因子(単数または複数)、および/または抗炎症薬と組み合わせて(前治療、後治療、または同時治療)用いてもよい。] [0091] 本明細書に列挙する疾患および障害の治療には、本明細書に提供する1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストでの治療と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、疼痛および/または炎症を制御するために最初に選択される薬剤の使用が含まれてもよい。これらの薬剤は非ステロイド系抗炎症薬剤(NSAID)として分類される。二次治療には、コルチコステロイド、遅効性抗リウマチ薬剤(SAARD)、または疾患修飾(DM)薬剤が含まれる。以下の化合物に関する情報は、The Merck Manual of Diagnosis and Therapy, 第18版, Merck, Sharp & Dohme Research Laboratories, Merck & Co.,ニュージャージー州ローウェイ(2006)およびPharmaprojects, PJBPublications Ltd.中に見出されうる。] [0092] 特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニスト、および任意の1以上のNSAIDの使用に関する(前治療、後治療、または同時治療)。NSAIDの抗炎症作用は、少なくとも部分的に、プロスタグランジン合成の阻害による(GoodmanおよびGilman, ”The Pharmacological Basis of Therapeutics”, MacMillan 第7版(1985)中)。NSAIDは少なくとも9群に分類可能である:(1)サリチル酸誘導体;(2)プロピオン酸誘導体;(3)酢酸誘導体;(4)フェナム酸(fenamic acid)誘導体;(5)カルボン酸誘導体;(6)酪酸誘導体;(7)オキシカム(oxicam);(8)ピラゾール;および(9)ピラゾロン。] [0093] 別の特定の態様において、本発明は、任意の1以上のサリチル酸誘導体、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。こうしたサリチル酸誘導体、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩は:アセトアミノサロール(acetaminosalol)、アロキシプリン、アスピリン、ベノリレート(benorylate)、ブロモサリゲニン(bromosaligenin)、アセチルサリチル酸カルシウム、トリサリチル酸コリンマグネシウム、サリチル酸マグネシウム、サリチル酸コリン、ジフルシナル(diflusinal)、エテルサレート(etersalate)、フェンドサール(fendosal)、ゲンチシン酸、サリチル酸グリコール、サリチル酸イミダゾール、アセチルサリチル酸リジン、メサラミン、サリチル酸モルホリン、サリチル酸1−ナフチル、オルサラジン、パルサルミド(parsalmide)、アセチルサリチル酸フェニル、サリチル酸フェニル、サラセタミド(salacetamide)、サリチルアミドO−酢酸、サルサレート(salsalate)、サリチル酸ナトリウムおよびスルファサラジンを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するサリチル酸誘導体もまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0094] さらなる特定の態様において、本発明は、任意の1以上のプロピオン酸誘導体、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。プロピオン酸誘導体、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロキシ酸(bucloxic acid)、カルプロフェン、デキシンドプロフェン(dexindoprofen)、フェノプロフェン、フルノキサプロフェン、フルプロフェン(fluprofen)、フルルビプロフェン、フルクロプロフェン(furcloprofen)、イブプロフェン、イブプロフェンアルミニウム、イブプロキサム、インドプロフェン、イソプロフェン(isoprofen)、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、ミロプロフェン(miroprofen)、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、ピケトプロフェン(piketoprofen)、ピメプロフェン(pimeprofen)、ピルプロフェン、プラノプロフェン、プロチジン酸、ピリドキシプロフェン(pyridoxiprofen)、スプロフェン、チアプロフェン酸およびチオキサプロフェン(tioxaprofen)を含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するプロピオン酸誘導体もまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0095] さらに別の特定の態様において、本発明は、任意の1以上の酢酸誘導体、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。酢酸誘導体、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:アセメタシン、アルクロフェナク、アンフェナク、ブフェキサマク、シンメタシン(cinmetacin)、クロピラク、デルメタシン(delmetacin)、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、エトドラク、フェルビナク、フェンクロフェナク(fenclofenac)、フェンクロラク(fenclorac)、フェンクロジン酸(fenclozic acid)、フェンチアザク、フロフェナク(furofenac)、グルカメタシン(glucametacin)、イブフェナク、インドメタシン、イソフェゾラク(isofezolac)、イソキセパク(isoxepac)、ロナゾラク、メチアジン酸、オキサメタシン、オキシピナク(oxpinac)、ピメタシン(pimetacin)、プログルメタシン、スリンダク、タルメタシン(talmetacin)、チアラミド、チオピナク(tiopinac)、トルメチン、トルメチンナトリウム、ジドメタシン(zidometacin)およびゾメピラックを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連する酢酸誘導体もまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0096] 別の特定の態様において、本発明は、任意の1以上のフェナム酸誘導体、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。フェナム酸誘導体、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:エンフェナム酸(enfenamic acid)、エトフェナメート、フルフェナム酸、イソニキシン、メクロフェナム酸、メクロフェナム酸ナトリウム、メドフェナム酸(medofenamic acid)、メフェナム酸、ニフルミン酸、タルニフルメート(talniflumate)、テロフェナメート(terofenamate)、トルフェナム酸およびウフェナメートを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するフェナム酸誘導体もまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0097] さらなる特定の態様において、本発明は、任意の1以上のカルボン酸誘導体、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。使用可能なカルボン酸誘導体、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:クリダナク、ジフルニサール、フルフェニサール(flufenisal)、イノリジン(inoridine)、ケトロラクおよびチノリジンを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するカルボン酸誘導体もまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0098] さらなる別の特定の態様において、本発明は、任意の1以上の酪酸誘導体、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。酪酸誘導体、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:ブマジゾン、ブチブフェン(butibufen)、フェンブフェンおよびキセンブシン(xenbucin)を含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連する酪酸誘導体もまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0099] 別の特定の態様において、本発明は、任意の1以上のオキシカム、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。オキシカム、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:ドロキシカム、エノリカム(enolicam)、イソキシカム(isoxicam)、ピロキシカム、スドキシカム(sudoxicam)、テノキシカムおよび4−ヒドロキシル−1,2−ベンゾチアジン1,1−ジオキシド4−(N−フェニル)−カルボキサミドを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するオキシカムもまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0100] さらなる別の特定の態様において、本発明は、任意の1以上のピラゾール、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。使用可能なピラゾール、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:ジフェナミゾール(difenamizole)およびエピリゾールを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するピラゾールもまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0101] さらなる特定の態様において、本発明は、任意の1以上のピラゾロン、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。使用可能なピラゾロン、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:アパゾン、アザプロパゾン、ベンズピペリロン(benzpiperylon)、フェプラゾン、モフェブタゾン、モラゾン(morazone)、オキシフェンブタゾン、フェニルブゾン、ピペブゾン(pipebuzone)、プロピルフェナゾン(propylphenazone)、ラミフェナゾン(ramifenazone)、スキシブゾンおよびチアゾリノブタゾン(thiazolinobutazone)を含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するピラゾロンもまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0102] 別の特定の態様において、本発明は、任意の1以上の以下のNSAIDと組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する:ε−アセトアミドカプロン酸、S−アデノシル−メチオニン、3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸、アミキセトリン(amixetrine)、アニトラザフェン(anitrazafen)、アントラフェニン(antrafenine)、ベンダザック、ベンダザックリジネート(bendazac lysinate)、ベンジダミン、ベプロジン(beprozin)、ブロペラモール(broperamole)、ブコローム、ブフェゾラク(bufezolac)、シプロキアゾン(ciproquazone)、クロキシメート(cloximate)、ダジダミン(dazidamine)、デボキサメト(deboxamet)、デトミジン(detomidine)、ジフェンピラミド、ジフェンピラミド(difenpyramide)、ジフィサラミン(difisalamine)、ジタゾール、エモルファゾン、メシル酸ファネチゾール(fanetizole mesylate)、フェンフルミゾール(fenflumizole)、フロクタフェニン、フルミゾール(flumizole)、フルニキシン(flunixin)、フルプロキアゾン(fluproquazone)、フォピルトリン(fopirtoline)、ホスフォサール(fosfosal)、グアイメサール(guaimesal)、グアイアゾレン(guaiazolene)、イソニキシルン(isonixirn)、塩酸レフェタミン、レフルノミド、ロフェミゾール(lofemizole)、ロチファゾール(lotifazole)、リジンクロニキシネート(lysin clonixinate)、メセクラゾン(meseclazone)、ナブメトン、ニクチンドール(nictindole)、ニメスリド、オルゴテイン、オルパノキシン(orpanoxin)、オキサセプロール、オキサパドール(oxapadol)、パラニリン(paranyline)、ペリソキサール、クエン酸ペリソキサール、ピフォキシム(pifoxime)、ピプロキセン(piproxen)、ピラゾラク(pirazolac)、ピルフェニドン、プロカゾン、プロキサゾール、チエラビンB(thielavin B)、チフラミゾール(tiflamizole)、チメガジン(timegadine)、トレクチン(tolectin)、トルパドール(tolpadol)、トリプタミド(tryptamid)、ならびに480156S、AA861、AD1590、AFP802、AFP860、AI77B、AP504、AU8001、BPPC、BW540C、CHINOIN 127、CN100、EB382、EL508、F1044、FK−506、GV3658、ITF182、KCNTEI6090、KME4、LA2851、MR714、MR897、MY309、ONO3144、PR823、PV102、PV108、R830、RS2131、SCR152、SH440、SIR133、SPAS510、SQ27239、ST281、SY6001、TA60、TAI−901(4−ベンゾイル−1−インダンカルボン酸)、TVX2706、U60257、UR2301およびWY41770などの企業コード番号で示されるものを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するNSAIDもまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0103] さらに別の特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上のコルチコステロイド、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。コルチコステロイド、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩には、ヒドロコルチゾン、およびヒドロコルチゾンに由来する化合物、例えば21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメラゾン(alclomerasone)、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、プロピオン酸クロベタゾール、クロベタゾン、酪酸クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコン(deflazacon)、デソニド、デソキシメラゾン(desoximerasone)、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノキソロン、フルアザコルト(fluazacort)、フルクロロニド(flucloronide)、フルメタゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルシノロンアセトニド(flucinolone acetonide)、フルニソリド、フルオシノニド、フルオロシノロンアセトニド(fluorocinolone acetonide)、フルオコルチンブチル(fluocortin butyl)、フルオコルトロン、ヘキサン酸フルオコルトロン、吉草酸ジフルオコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン(fluperolone acetate)、酢酸フルプレドニデン(fluprednidene acetate)、フルプレドニゾロン、フルランデノリド(flurandenolide)、ホルモコータル、ハルシノニド、ハロメタゾン、酢酸ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾン21−ナトリウム、テブト酸ヒドロコルチゾン(hydrocortisone tebutate)、マジプレドン(mazipredone)、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン21−ジエドリアミノアセテート(prednisolone 21−diedryaminoacetate)、リン酸プレドニゾロンナトリウム、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、プレドニゾロンナトリウム21−m−スルホベンゾエート、プレドニゾロンナトリウム21−ステアログリコレート、テブト酸プレドニゾロン、プレドニゾロン21−m−トリメチルアセテート、プレドニゾン、プレドニバル(prednival)、プレドニリデン、プレドニリデン21−ジエチルアミノアセテート、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド(triamcinolone benetonide)およびトリアムシノロンヘキサセトニドが含まれる。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するコルチコステロイドもまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0104] 別の特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上の遅効性抗リウマチ剤(SAARD)または疾患修飾性抗リウマチ剤(DMARD)、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。SAARDまたはDMARD、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩は:アロクプレイドナトリウム(allocupreide sodium)、オーラノフィン、オーロチオグルコース、オーロチオグリカニド、アザチオプリン、ブレキナルナトリウム、ブシラミン、3−オーロチオ−2−プロパノール−1−スルホン酸カルシウム、クロラムブシル、クロロキン、クロブザリット(clobuzarit)、クプロキソリン(cuproxoline)、シクロ−ホスファミド、シクロスポリン、ダプソン、15−デオキシスパガリン、ジアセレイン、グルコサミン、金塩(例えばシクロキン(cycloquine)金塩、チオリンゴ酸金ナトリウム、チオ硫酸金ナトリウム)、ヒドロキシクロロキン、硫酸ヒドロキシクロロキン、ヒドロキシ尿素、ケブゾン、レバミソール、ロベンザリット、メリチン、6−メルカプトプリン、メトトレキセート、ミゾリビン、ミコフェノール酸モフェチル、ミオラール(myoral)、ナイトロジェンマスタード、D−ペニシラミン、ピリジノールイミダゾール、例えばSKNF86002およびSB203580、ラパマイシン、チオール、サイモポエチンおよびビンクリスチンを含む。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するSAARDまたはDMARDもまた、このグループに含まれるものと意図される。] [0105] 別の特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上のCOX2阻害剤、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。COX2阻害剤、そのプロドラッグ・エステル、または薬学的に許容されうる塩には、例えば、セレコキシブが含まれる。類似の鎮痛および抗炎症特性を有する、構造的に関連するCOX2阻害剤もまた、このグループに含まれるものと意図される。COX2選択的阻害剤には、限定されるわけではないが、エトリコキシブ、バルデコキシブ、セレコキシブ、リコフェロン(licofelone)、ルミラコキシブ、ロフェコキシブ等が含まれる。] [0106] 本明細書に列挙する疾患および障害の治療には、本明細書に提供する1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストでの治療と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、罹患個体の気道における過敏性などの炎症反応を制御するために最初に選択される薬剤の使用が含まれてもよい。こうした疾患または状態の治療にしばしば用いられる薬剤には、ベータ2−アゴニスト、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、抗炎症剤、抗コリン作用剤、気管支拡張剤、コルチコステロイド、およびこうした剤の組み合わせが含まれる。以下の化合物に関する情報は、The Merck Manual of Diagnosis and Therapy, 第18版, Merck, Sharp & Dohme Research Laboratories, Merck & Co.,ニュージャージー州ローウェイ(2006)およびPharmaprojects, PJBPublications Ltd.中に見出されうる。] [0107] さらなる特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上のベータ−2アゴニスト、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。ベータ−2アゴニスト、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩の例には、例えば、アルブテロール(Accuneb(登録商標)、Proair HFA(登録商標)、Proventil(登録商標)HFA、Ventolin HFA(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標)、Alupent(登録商標)吸入溶液、Alupent(登録商標)シロップ)、酢酸ピルブテロール(Maxair Autohaler(登録商標))、および硫酸テルブタリン(Brethair(登録商標)、Brethine(登録商標))が含まれる。そのうちいくつかを他の剤(例えば、Advair(登録商標)、Symbicort(登録商標)、Serevent(登録商標)、およびForadil(登録商標))と組み合わせる、長期作用ベータ−2アゴニストもまた知られており、そしてIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストと組み合わせた際に有用である。] [0108] 本発明のさらなる態様は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上のロイコトリエン阻害剤、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。ロイコトリエン阻害剤、そのプロドラッグ・エステル、および薬学的に許容されうる塩の例には、例えば、ジロートン(Zyflo(登録商標))、ザフィルルカスト(Accolate(登録商標))、およびモンテルカスト(Singulair(登録商標))が含まれる。] [0109] さらなる特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上のメチルキサンチン、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。メチルキサンチン、そのプロドラッグ・エステル、または薬学的に許容されうる塩の例には、例えば、テオフィリン(例えば、Bronkodyl(登録商標)、Elixophyllin(登録商標)、Slo−bid(登録商標)、Slo−Phyllin(登録商標)、Theo−24(登録商標)、Theo−Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Uniphyl(登録商標))およびアミノフィリン(例えば、Phyllocontin(登録商標)、Truphylline(登録商標))が含まれる。] [0110] 別の特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上の抗炎症剤、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。こうした抗炎症剤の例には、限定されるわけではないが、クロモリン(Nasalcrom(登録商標)、Intal(登録商標)、Opticrom(登録商標))およびネドクロミル(Tilade(登録商標))が含まれる。] [0111] 本発明のさらなる態様は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上の抗コリン作用剤、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。こうした抗コリン作用剤、そのプロドラッグ・エステル、または薬学的に許容されうる塩の例には、限定されるわけではないが、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標))が含まれる。] [0112] さらなる特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上のコルチコステロイド、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。吸入コルチコステロイドの例には、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Beconase(登録商標)、Vancenase(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標)、Nasacort(登録商標)、Tri−Nasal(登録商標))、およびフルニソリド(Aerobid(登録商標)、Nasalide(登録商標))が含まれる。本発明において有用な他のコルチコステロイドの例には、プレドニゾン(Prednisone Intensol(登録商標)、Sterapred(登録商標))およびプレドニゾロン(Orapred(登録商標)、Pediapred(登録商標)、Prelone(登録商標))が含まれる。] [0113] 本発明のさらに別の特定の態様は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上の吸入ベータ−2アゴニスト、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。コルチコステロイド、そのプロドラッグ・エステル、または薬学的に許容されうる塩の例には、例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)、Proventil(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、テルブタリン(Brethine(登録商標)、Brethaire(登録商標))、イソエタリン(Bronkosol(登録商標))およびレバルブテロール(levalbuterol)(Xopenex(登録商標))が含まれる。] [0114] さらなる特定の態様において、本発明は、本明細書に列挙する疾患および障害の治療のための、任意の1以上の気管支拡張剤(または抗コリン作用剤)、そのプロドラッグ・エステルまたは薬学的に許容されうる塩と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストの使用に関する。気管支拡張剤の例には、イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標))が含まれる。] [0115] 本明細書に列挙する疾患および障害の治療には、本明細書に提供する1以上のIL−17RA−IL−17RBアンタゴニストでの治療と組み合わせた(前治療、後治療、または同時治療)、感染性疾患を治療するかまたは制御するために最初に選択される薬剤の使用が含まれてもよい。こうした疾患または状態の治療にしばしば用いられる薬剤には、抗生物質、抗微生物剤、抗ウイルス剤、およびこうした剤の組み合わせが含まれる。以下の化合物に関する情報は、The Merck Manual of Diagnosis and Therapy, 第18版, Merck, Sharp & Dohme Research Laboratories, Merck & Co.,ニュージャージー州ローウェイ(2006)およびPharmaprojects, PJBPublications Ltd.中に見出されうる。]
权利要求:
請求項1 IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体活性化を阻害する方法であって、IL−25によるIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の活性化が部分的にまたは完全に阻害されるように、少なくともIL−17RAおよびIL−17RBを発現している細胞を、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに曝露する工程を含む、前記方法。 請求項2 IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが抗原結合タンパク質である、請求項1の方法。 請求項3 抗原結合タンパク質がIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体またはそのサブユニットに結合する、請求項2の方法。 請求項4 IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の形成が部分的にまたは完全に阻害される、請求項1〜3のいずれか一項の方法。 請求項5 少なくとも1つの炎症促進性仲介因子の放出が部分的にまたは完全に阻害される、請求項1〜4のいずれか一項の方法。 請求項6 炎症促進性仲介因子が:IL−5、IL−6、IL−8、IL−13、CXCL1、CXCL2、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、IL−1β、TNFα、RANK−L、LIF、PGE2、IL−12、MMP3、MMP9、GROα、およびNOからなる群より選択される、請求項5の方法。 請求項7 invivoでIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体活性化を阻害する方法であって、IL−25によるIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の活性化が部分的にまたは完全に阻害されるように、少なくともIL−17RAおよびIL−17RBを発現している細胞を、IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストに曝露する工程を含む、前記方法。 請求項8 IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが抗原結合タンパク質である、請求項7の方法。 請求項9 抗原結合タンパク質がIL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体またはそのサブユニットに結合する、請求項8の方法。 請求項10 IL−17RA−IL−17RBヘテロマー受容体複合体の形成が部分的にまたは完全に阻害される、請求項7〜9のいずれか一項の方法。 請求項11 少なくとも1つの炎症促進性仲介因子の放出が部分的にまたは完全に阻害される、請求項7〜10のいずれか一項の方法。 請求項12 炎症促進性仲介因子が:IL−5、IL−6、IL−8、IL−13、CXCL1、CXCL2、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、IL−1β、TNFα、RANK−L、LIF、PGE2、IL−12、MMP3、MMP9、GROα、およびNOからなる群より選択される、請求項11の方法。 請求項13 IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストを、自己免疫または炎症性疾患に罹患した個体に投与する、請求項7〜12のいずれか一項の方法。 請求項14 自己免疫または炎症性疾患が、急性呼吸器障害症候群(ARDS)、呼吸窮迫症候群、気管支炎、ならびに呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、パラインフルエンザウイルス(PIV)、ライノウイルス(RV)およびアデノウイルスなどのウイルス誘導性状態と関連する気道過敏症からなる群より選択される、請求項13の方法。 請求項15 IL−17RA−IL−17RBアンタゴニストが、自己免疫または炎症性疾患の徴候および/または症状を部分的にまたは完全に減少させるかまたは軽減する、請求項13または14の方法。
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同族专利:
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